トップメッセージ
代表取締役社長 北島義斉
「より良い未来」の実現に向けて、変革をさらに加速させます。
「未来のあたりまえをつくる。」ための取り組みを加速
DNPグループは、「人と社会をつなぎ、新しい価値を提供する。」ことを企業理念に掲げ、持続可能なより良い社会、より心豊かな暮らしの実現に努めています。社会課題を解決するとともに、人々の期待に応える新しい価値を創出し、その価値を人々の身近に常に存在する「あたりまえ」のものにすることに注力しています。こうした私たちの志を「未来のあたりまえをつくる。」というブランドステートメントで広く表明しています。
2023年2月に公表した「DNPグループの経営の基本方針」では、長期を見据え、私たち自身が「より良い未来」をつくり出すための事業活動を展開することをあらためて社内外に宣言しました。中期経営計画の事業戦略・財務戦略・非財務戦略に基づく具体的な取り組みを通じて、持続的な事業価値・株主価値の創出に努め、指標として掲げた「ROE10%」と「PBR1.0倍超の早期実現」をめざします。
「より良い未来」の実現に向けたマテリアリティの特定
DNPが「より良い未来」に向けて、「4つの社会」の実現に取り組んでいます。これらの社会は、それぞれ単独で成り立つものではなく、相互に関連し合っています。
2024年3月には、「4つの社会」を実現するため、私たちが何をすべきか、どのような価値をつくり出すのかを具体化し、DNPが社会とともに成長し続けるために重要なこととして、「マテリアリティ」を特定しました。それによって、「より良い未来」づくりに向けて、多様なステークホルダーとの「対話と協働」を深め、価値の創出を加速させていきます。
【「4つの社会」の実現に向けたマテリアリティ】
- 「安全・安心かつ健康に心豊かに暮らせる社会」の実現を めざして、自ら変化を生み出し、変化に柔軟に対応することで、環境・社会・経済の持続可能性を高めていきます。
- 「快適にコミュニケーションができる社会」の実現に向けて、リアルとデジタルをつなぐことで、得られる体験価値の質を高めるとともに、人々の活動の機会を拡げていきます。
- 「人が互いに尊重し合う社会」の実現のため、相互に理解を深め、認め合うことで、誰もがいきいきと活躍できる場をつくっていきます。
- 「経済成長と地球環境が両立する社会」の実現をめざして、環境保全・環境負荷の低減に取り組むことで、ネイチャーポジティブなバリューチェーンを実現していきます。
ステークホルダーとの「対話と協働」による「第三の創業」の実現
私たちDNPグループは、2026年に創業150周年を迎えます。
前身の秀英舎と日清印刷はそれぞれ1876年と1907年に創業し、1935年に合併して大日本印刷株式会社となりました。戦後は一時、経営的にも厳しい状況にありましたが、1951年に「再建5か年計画」を掲げ、印刷技術を応用・発展させて事業領域を拡大する「拡印刷」を推進しました。その結果、現在の三つの事業セグメントにつながるビジネスモデルを生み出し、世界最大規模の総合印刷会社となりました。この変革を私たちは「第二の創業」と呼んでいます。
この時期は主に、顧客企業のニーズに応えて製品・サービスを提供してきましたが、現在、国内外で大きな変化が続くなかでは、DNP自身が直接、社会と生活者に向き合っていくことが重要です。DNPが主体となって、社会の課題と人々の期待を的確に捉えることで初めて、「未来のあたりまえ」をつくり出すことができます。従来の「得意先課題の解決」から大きく踏み出して、「DNP自身が未来をより良いものにしていく」という大きな変革を「第三の創業」と捉え、その達成に取り組んでいます。
DNPグループには、常に挑戦する企業文化があります。独自の「P&I」(印刷と情報:Printing & Information)の強みを掛け合わせ、多くのパートナーとの連携をさらに深めて、事業ビジョンに掲げる「P&Iイノベーション」を推進します。
多くの機会でステークホルダーの皆様との「対話」を深め、パートナーシップを強化して、価値創出のための「協働=コラボレーション」を加速させます。人々が安心して、安全かつ健康で心豊かに暮らせる持続可能な社会の実現に挑戦していきます。
代表取締役社長北島義斉