社用車の運行記録、点検記録、アルコール検査記録のデジタル化でコンプライアンス遵守を実現

社用車管理における運行記録、点検記録、アルコール検査記録は、交通事故防止やコンプライアンス遵守に不可欠な業務です。 しかし、運行記録や点検記録を手書きやパソコン入力などで管理する企業では、煩雑な作業や記録漏れが課題となっています。社用車の利用に伴う記録作成や保管作業に追われ、本来取り組むべき業務に注力できないケースも少なくありません。 また、道路交通法の改正によって安全対策が強化された背景もあり、社用車管理では業務効率化と記録忘れの防止が同時に求められています。 そこで本記事では、社用車管理における課題を運行記録、点検記録、アルコール検査記録の3点に絞り、企業の実態やDNP社用車管理サービス(Bqey)を用いた解決策を解説します。

社用車管理の実態と現場の課題

社用車を所有する企業の現場では、以下のような課題を抱えています。

  • 運行記録と点検記録の手作業管理
  • アルコール検査の実施忘れと管理の難しさ

記録確認や保管を行う管理者はもちろん、運転者の業務負担が増えることは企業にとって大きな課題です。記録漏れを起因とするコンプライアンス違反に発展する可能性もあるため、早急に解決すべき課題であるといえます。

運行記録と点検記録の手作業管理

運行記録と点検記録を手作業で管理する企業では、運転者が手書きや表計算ソフトで記録を集計する形態が一般的です。このような企業では、社用車管理において以下の問題が生じています。

  • 記録の収集と確認に多大な時間を要する
  • 記入ミスや記入漏れのリスクが発生する
  • データの集計や分析が困難

運転者にとって、毎回パソコンを起動する手間やスマートフォン入力時における操作性の悪さなどが課題です。

記入ミスや記録漏れが起きた場合、運転者や社用車の最新の状況を正確に把握できず、車の故障や交通事故につながるリスクもあります。

アルコール検査の実施忘れと管理の難しさ

2022年4月に道路交通法施行規則が改正され、白ナンバー車両を所有する企業に対して運転前後のアルコール検査が義務付けられました。2023年12月からは、アルコール検査時における検知器の使用が義務化されています。

その結果、管理業務を行う現場は以下の課題に直面しています。

  • 運転者の検査忘れが発生する
  • 検査結果の記録と管理に手間がかかる
  • コンプライアンス違反のリスクが常に存在する

また、飲酒運転は特に社会の関心度が高い重要事項です。運転者がアルコール検査を忘れて飲酒運転した場合、法令違反により以下の罰金・罰則が科されます。

運転前後のアルコール検査に関連する罰則

・運転者:酒酔い運転は道路交通法第65条により、5年以下の懲役または100万円以下の罰金に処されます。
・安全運転管理者:安全運転管理者の業務違反となり、解任命令が下される可能性があります。

なぜ従来の管理方法では不十分なのか

従来の管理方法では業務の煩雑化や記録漏れ、法的リスクなどの課題が簡単に解消されません。その理由として、以下3つの要因が挙げられます。

  • 紙や表計算ソフトによる手作業管理の限界
  • コンプライアンス意識の高まり
  • 人手不足や働き方改革の影響

管理方法に限らず、コンプライアンスに対する世間の見方や社会情勢の変化なども影響を与えています。

紙や表計算ソフトによる手作業管理の限界

従来の紙や表計算ソフトによる手作業管理は、根本的に以下の問題を抱えています。

  • 実施状況の確認が後回しになってしまう
  • 書き損じの指摘や修正にかかる労力が大きい
  • データの一元管理や横断的分析が難しい

一部のオフィスソフトでは使用した複数人での同時作業も可能です。ただ、スマートフォンによる入力がしづらいため記録とその確認が後回しになり、不備の発生や検査忘れにつながる可能性があります。

コンプライアンス意識の高まり

企業のコンプライアンスに対する社会的要請が高まっていることも、社用車運用における確実な管理が求められる理由のひとつです。具体的には、以下のような法令遵守へのプレッシャーとリスクが増しています。

  • 飲酒運転者に対する厳しい罰則
  • 安全運転管理者に対する業務の拡充
  • 社会的信用への影響の大きさ
  • 経営リスクとしての認識の高まり

企業においては、社会的信用を失うことで企業価値や売上に多大な影響を与える可能性があります。ただ、従来の手作業による管理ではミスが発生しやすく、また常に最新の状況を確認できる記録を残せていないことで、これらの社会的要請に対応しきれていないのが現状です。

人手不足や働き方改革の影響

人手不足や働き方改革の影響で仕事の質が重視され、以下のような要求が増えていることも手作業による管理が不十分だといわれる理由です。

  • 管理業務の省力化
  • コア業務への注力時間の確保
  • デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進

従来の手作業による管理を改善し、業務時間の削減することで社員の満足度向上に寄与する企業の姿勢も求められます。

管理のデジタル化と自動化による解決方法

社用車管理におけるさまざまな課題を解決する方法としては、以下の2つが挙げられます。

  • 運行記録と点検記録のデジタル化
  • アルコール検査結果の自動記録と検査のリマインド

上記の管理方法を取り入れることで業務効率化や確実な記録が可能になり、安全性の高い企業として顧客からの信頼を獲得できます。

運行記録と点検記録のデジタル化

1つ目は、運行記録と点検記録のデジタル化です。デジタルツールを活用すると、管理業務を以下のように改善できます。

  • リアルタイムでのデータ共有と状況把握
  • 記録漏れやミスの修正に伴う業務の大幅な削減
  • データの一元管理と分析の容易化

紙による記録と比較して、デジタルによる記録は書き損じによる記録不備が少なく、また設定によりデータ未入力では提出前に注意喚起することで、記入漏れを防止することができます。

その結果、記録の修正に伴うチェックや指摘といった管理者の業務負担もあわせて軽減されます。またデータを一元管理することで、必要な情報の抽出や横断的な分析も容易になり、運転者・社用車の状況を正確に把握できます。

アルコール検査結果の自動記録と検査のリマインド

2つ目の解決方法は、デジタルツールによるアルコール検査結果の自動記録とリマインドです。運転前後におけるアルコール検査の自動化を進めると、以下の成果を得られます。

  • 検査忘れの防止
  • 数値の自動入力と改ざんできない仕組みで確実な管理の実現
  • コンプライアンス違反リスクの低減

日々の業務に追われる中で、運転者がアルコール検査をうっかり忘れてしまう可能性がありますが、利用時間の前後に通知をすることができれば検査忘れを防ぐことができます。検査結果の自動記録は記入ミスやデータ改ざん防止にもなるため、結果的にコンプライアンス違反リスクの低減につなげることが可能です。

Bqeyの機能を活用した具体的な解決方法

DNP社用車管理サービス(Bqey)は、企業が社用車管理で抱える課題を総合的に解決します。Bqeyの機能を活用した具体的な解決方法は以下の2つです。

  • 運行記録と点検記録の効率化(省力化)
  • アルコール検査の手間削減と自動記録

業務効率化や社用車の安全運行、コンプライアンス遵守に向けて使えそうな機能をチェックしてみてください。

運行記録と点検記録の効率化(省力化)

Bqeyを導入すると、運行記録と点検記録のデジタル化や一元管理が可能になるため、業務効率化を実現できます。

手書きによる書類作成や記録用紙の印刷・回収など煩雑な作業の手間が省けて、運転者・管理者ともに業務時間の削減が可能です。

|点検・日報|煩雑な書類もクラウドで一括管理!集計に時間のかかる紙での日常点検や日報はすべてクラウドで一元管理。ペーパーレス化と業務効率化を実現!・一元管理で紙の回収作業削減 ・紙からクラウドへ管理を移行することにより業務効率化を実現 ・ペーパーレス化に貢献

ほかにも、Bqeyを使った運行記録・点検記録のペーパーレス化には以下のメリットがあります。

  • スマートフォンアプリを通じた簡単な記録入力
  • 必須項目は入力しないと注意喚起し提出不可のため、記入漏れを防止
  • クラウドベースのリアルタイムのデータ共有
  • 管理者向けダッシュボードでの一元管理

Bqeyは専用のスマートフォンアプリを使えば簡単に入力できるため、運転者は時間や場所に縛られることなく記録を入力できます。運行記録・点検記録は、リアルタイムで管理者との共有が可能です。

事務所から地理的に離れている社用車の管理やデータ集計が楽になり、管理者の業務負担を大幅に減らせます。Bqey導入前にETC料金やリース代、ガソリン代の集計に丸一日かかっていた作業が、導入後は1〜2時間程度で完了できたという事例もあります。

Bqeyは、管理者向けのダッシュボードで運転者や車両情報を一元管理できる点もメリットです。例えば、管理者が特定車両の運行記録を確認するときは以下の画面が表示されます。

▼運行記録の詳細確認画面イメージ

特定車両の運行記録管理画面

※本画面イメージは一例です。設定により変更することが可能です。

Bqey導入による運行記録と点検記録の効率化で、業務の煩雑化や記録漏れなどの課題を解決しましょう。

アルコール検査の手間削減と自動記録

|アルコールチェック|専用アルコールチェッカーで自動入力 アルコールチェックが面倒…。検査結果は検知器から自動入力で手間を軽減!データの管理・集計もクラウド保管でラクラク!顔写真撮影機能も搭載!・道路交通法改正に対応 ・検査結果の自動取得、顔写真撮影機能で、データ改ざんやなりすましを防止 ・アルコール濃度が閾値を超える場合は、管理者に通知 ・データはクラウドで3年間保管可能 ・アルコール検知器のメンテナンスもおまかせで手間いらず

Bqeyは、運転前後のアルコール検査にかかる管理の手間削減にも有効なツールです。専用のアルコールチェッカーをBqeyのスマートフォンアプリと連携すると、検査結果が自動入力されるため記入作業が不要になります。

また連携により自動入力されたアルコール数値は変更不可のため、コンプライアンス違反を未然に防止できます。

▼運行記録に自動入力されたアルコール数値のイメージ

運行記録のアプリ画面。アルコール度数入力欄に「自動連携されたアルコール数値は変更不可」と説明。

さらにデジタルキー機能を使えば、未検査時やアルコール検知時には運転者の車両使用を制限することで重大な違反も未然に防げます。

デジタルキ―機能の説明。アルコール検知器による検査OKの場合、ドアの開錠権限を与え、スマートフォン操作で開錠後ドアを開けて運転できる。検査未実施もしくは検査NGの場合、ドア開錠ができない。=確実に検査がされ、飲んだら乗れない。

アルコール検査の結果がNGの場合、社用車に乗れなくなる強制力によってコンプライアンスを遵守できるのは、企業にとって大きなメリットです。このように、Bqeyは業務効率化だけでなく企業のコンプライアンス向上にも寄与しています。

運行記録・点検記録・アルコール検査記録のデジタル化で効率化とコンプライアンス遵守を実現

運行記録・点検記録・アルコール検査記録は、社用車の安全運行やコンプライアンス遵守のために欠かせない業務です。しかし、手作業管理ではリスク管理に限界があり、業務効率化を図る上でも早急な課題解決が求められます。

Bqeyでは、管理業務をデジタル化・自動化することで運転者や管理者の負担を大きく軽減し、業務効率化の実現が可能です。

社用車を安全かつ効率的に管理し、リスクを最小限に抑えたいと考えている企業にとって、Bqey導入は長期的なメリットがあります。

本記事を通してBqeyの詳しい機能が気になった方は、ぜひ以下よりお気軽にお問合わせください。

  • *2024年10月現在の情報です。

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