未来のあたりまえをつくる。DNP

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  • 未来づくりミーティングで「オールDNP」を実践

#01 未来創造ストーリー

挑戦の物語

未来づくりミーティングで
「オールDNP」を実践

毎年開催中の「未来づくりミーティング」は、本社とメタバース空間の2つの会場で行う「社内イベント」です。そこで生み出す価値や得た体験について、社員5人が語り合います。

Introduction

未来づくりミーティング

Future Creating
Meeting

前年に続き2024年5月に開催した「未来づくりミーティング」。東京の市谷地区にある本社エリアとメタバース空間の2つの会場で実施する「価値創出のための社内イベント」です。どんな想いで企画したのか? どんなテーマを打ち出したのか? 主催部門の一つ、技術・研究開発本部の石川が語ります。

また、入社から1ヶ月で「未来づくりミーティング」に参加し、現在はそれぞれの部署で「未来のあたりまえ」の創出に挑む4人の新入社員も対話に加わりました。「グローバル視点を持つこと」「諦めずに挑み続けること」など、一人ひとりが大切にしたい価値観にまで話題が広がった本対談。ぜひご覧ください。

  • 生活空間事業部 製品・プロセス開発 船橋 えり

    2024年、新卒で入社。家具や建具に使われる建材用シートの開発を担当する。

  • 「未来づくりミーティンング」主催部門
    技術・研究開発本部 研究開発 石川 浩二

    1991年、新卒で入社。包装総合開発センターを経て、研究開発・事業化推進センターやABセンターで新規テーマ創出、新規事業開発に携わる。2019年より技術・研究開発本部の研究開発統括室、現在室長。この部署は「未来づくりミーティング」の主催部門の一つ。

  • コンテンツ・XRコミュニケーション本部 システム開発 大屋 陸

    2024年、新卒で入社。不登校の子どもたちや日本語支援が必要な子どもたちに向けたメタバースのサービスを研究・開発中。

  • 情報イノベーション事業部営業戎子 葵

    2024年、新卒で入社。銀行や保険会社に対して各種申込書やセキュリティサービスの営業を行う。

  • イメージングコミュニケーション事業部営業松尾 渚紗

    2024年、新卒で入社。世界中の顧客企業に対するフォト関連製品・サービスの営業を行う。

より良い未来をつくるための
「アイデアの種」101件が集結

「未来づくりミーティング」の狙いは?
石川

端的にいえば「DNPグループの社員が参加する価値創出の社内イベント」です。単に新製品や新サービスを紹介・展示する場ではありません。先の見通しが立たない“VUCAの時代”とも呼ばれる中で、「新しいビジネスを生み出すため」には、「まだカタチになっていない技術やアイデアの種」を社員同士が共有し、対話し合う場が必要だと考えたのです。そこで、これまでの社内イベントのコンセプトを刷新し、2023年に「未来づくりミーティング」を誕生させました。

当初から、社内の「挑戦の風土」を活性化させることも目的としていました。失敗を恐れず挑戦している人たちが表舞台に立って、活躍する姿を社内に見せたかったのです。また、たくさんの「対話」が生まれるような設計も心がけました。

戎子

美術館のように展示をただ見て回るのかとイメージしていましたが、研究者の社員とも直接、対話できることに驚きました。

石川

自分のテーマを出展する皆さんには、「積極的に対話をしてください」と伝えていました。その結果、「たくさんの意見が聞けて、開発の参考になった」「仲間ができて、新たな連携ができた」などの声もいただけました。出展する側にとっても、参加する側にとっても意義のある場になったようなので、とても嬉しいです。2024年は101件もの出展があったのですよ! 2023年は52件でしたから、約2倍です! めずらしいものでは、昆虫を材料とした水産養殖の飼料に関する提案がありましたね。

松尾

その「昆虫マテリアル」を提案したのは私が所属するイメージングコミュニケーション事業部の先輩です!

石川

そうなんだよね。写真プリントの製品・サービスを扱うこの事業部門で「なんで昆虫?」と思うけれど、課題を見つけ、解決に向けた努力をしていれば、どんな挑戦でもできる可能性が高い会社だと思います。

入社1年目の皆さんは、各部署への配属後に
「未来づくりミーティング」に参加したのですが、
いかがでしたか?
松尾

入社する前も、DNPの事業の幅が広すぎて企業研究が大変だったのですが、入社後に「未来づくりミーティング」に参加したら、もっと分からなくなりました(笑)。それくらい「何でもできる会社なんだ!」ということを実感しました。

大屋

私はXR(Extended Reality)の開発をしているので、先輩が研究・開発しているメタバースや3D関連の技術を実際に見ることができて嬉しかったです。“ひらめきの種”を得ることができました。

石川

2024年の「未来づくりミーティング」は、リアルの会場とは別に、仮想空間であるメタバースの会場(社内ネットで利用)でも開催していたのだけど、大屋さんは体験しましたか?

大屋

はい! メタバース会場にも行きました。想像していた以上にたくさんの社員がメタバース会場にいて、DNPは新しいものを好きな人が多いなとワクワクしました!

船橋

私は生活空間関連の事業で、家具や建具に使う建材用シートの開発を担当しています。驚いたのは、「未来づくりミーティング」が終わった後です。事業部の同期が「未来づくりミーティングで見た商材を掛け合わせたら、工場のこんなところを改善できそう」と提案したのです。そうやって発想できるのがすごい! 次は私もそういう目線で参加したいと思います。

石川

主催者としては、このイベントで見たこと、知ったことを、自分の部署に帰ってから活かしてくれることが一番嬉しいですね。新しい知識を得た後で、日々の何かをきっかけにパッと扉が開くような、そんな体験を提供できているとしたら本望です。

戎子

私は情報イノベーション事業部で、金融系の顧客企業を担当しています。「未来づくりミーティングで見た“浮遊ディスプレイ”を提案するならどの会社がいいだろう?」と、商材を起点にした新規開拓のイメージが湧きました。

石川

ありがとうございます。皆さん素敵ですね!
私自身は、30年この会社にいるからかもしれませんが、生き方も考え方も固まって、「今のあたりまえ」に囚われてしまっている。でも皆さんは違いますね。「未来のあたりまえ」をつくるにあたっての考え方がとても柔軟です。フレッシュな皆さんからの、たくさんの発信も期待しています!

メタルマスクも、バッテリーパウチも
何十年も前から研究していた!?

「未来のあたりまえをつくる。」はDNPのブランドステートメントですね。
皆さんはどんな「未来のあたりまえ」をつくりたいですか?
大屋

僕は「メタバースを使って“誰も取り残さない居場所”をつくりたい」という想いがあって、DNPに入社しました。そして今開発しているのは、「不登校の子どもたちのためのメタバース空間」です。そんな居場所があたりまえにある未来のために挑戦しています。

松尾

入社当初は「これ」というやりたいことがなかったのですが、イメージングコミュニケーション事業を担当するようになって、「うちのこの製品・サービスをこの国・地域に届けたい!」という夢が見つかりました。私たちが進める事業は、国内にとどまることなく、海外での売上も大きいので、私は営業として、ブラジルやインドの顧客企業や、マレーシアの仲介貿易を担当しています。DNPの製品・サービスが「世界のあたりまえ」になるように頑張りたいです。

戎子

僕も同じで、学生時代に興味のある分野が多すぎて、一つに絞ることができなくて、DNPを選びました。配属された情報イノベーション事業部では、本当になんでもできると感じています。「未来づくりミーティング」で出会って提案したいと思った商材について、自分からどんどんアタックしていきたいですね。

石川

それこそがチャレンジですね。「失敗していい。そこから学んで次に活かせばいい。だから、挑戦しよう!」というのがDNPの考えです。

今、DNPが世界トップシェアを獲得している製品の一つ「有機ELディスプレイ製造用メタルマスク」ですが、20年も前にその開発プロジェクトを立ち上げていたのです。その頃は、スマートフォンの登場前で、有機EL方式もマイナーだったので、その後これほど広がるなんて想像もできないですよね。

「リチウムイオン電池用バッテリーパウチ」も同じです。1990年代には「電気自動車を始めとした需要の拡大で、使い捨てではない電池の未来がくる」と予想していたメンバーが開発を始めていました。電気自動車の前にモバイル機器用の需要が急拡大したのは嬉しい展開でしたけど。未来のことは簡単には分かりませんし、DNPは未来そのものをつくり出そうとしています。皆さんもぜひ、失敗を恐れずにチャレンジしてください!

船橋

「失敗してもいい」というメッセージは、現場の先輩からもたくさんいただいています。「失敗は必要なプロセスだし、だいたいの失敗はリカバリーできるから」と。「未来のあたりまえをつくる」って責任重大なことですが、こうやって背中を押してもらえるのはありがたいです。

石川

自分のこととして気をつけなければならないのは、「未来のあたりまえ」にするまでは時間がかかるということ。1年や2年で結果が出るものではありません。DNPにとって、そしてその先の生活者にとって必要だと信じた研究・開発は、例え時間がかかっても、規模が小さくなって1人・2人のチームになっても、予算が削減されたとしても、諦めずにやり続けることが大切だと思います。

石川さんは皆さんに「グローバルへの関心度」について聞きたいとか。
石川

そうなんです。日本の市場は人口減少にともない、この先シュリンクしていくでしょう。だからこそ欧米や東南アジア、インドなど、世界で売れる製品・サービスをつくることが不可欠です。「未来のあたりまえ」をつくるなら、グローバル視点は欠かせません。

皆さんは「海外と日本でこんなに違う!」という体験をしたことはありますか?

大屋

コロナ禍の前になりますが、上海を旅した時に、街中で水をQRコード決済で販売しているのを見て、デジタルサービスの浸透に驚きました。中国のキャッシュレス化の進展を目の当たりにして、未来のDX社会のイメージが湧きました。また、上海の地下鉄では、電車の到着時間を秒単位で追跡して表示していることにも驚きました。

松尾

私は逆に「日本のあたりまえ」を「世界のあたりまえ」にしたいと思っています。スペインのマドリードに1年間留学した時に、電気が止まる、水が止まる、電車が来ない、洋服がすぐに破れるといった体験をして、「日本のあたりまえ」がどれだけ優れているか、意識するようになりました。それを世界に広げていきたいです。

船橋

生活空間に関する私の仕事でも、グローバル視点は必要だと思います。海外の住居の多くは、玄関に段差がなくてフラットだったり、バスタブがなかったりします。日本では重宝されている建材が海外では必要ないかもしれない、という視点を常に持っておきたいです。

石川

まずは世界を知るところから始まります。興味をグローバルに広げて、グローバルな視点を養いながら「未来のあたりまえ」と向き合ってほしいです。

「未来のあたりまえ」をつくるのは
特別な人じゃない。
あなた自身だ!

皆さんの「これからの挑戦」を教えてください!
松尾

私たちの事業は、「写真」を軸にしたイメージ全体で、人と人とのコミュニケーションの価値を高めていくことを目指しています。ただ、世界の生活者がこの先「写真」をどのように楽しんでいくのか分からないという危機感を持っています。これまでのように「写真」を軸に技術や製品・サービスの可能性を広げるのもいいし、まったく関係ない新しいものを発展させるのもいい。あらゆる選択肢を試しながら「未来のあたりまえ」をつくっていきたいです。

石川

2025年に行う予定の「未来づくりミーティング」では、全ての参加者に「私は未来の◯◯◯のあたりまえをつくる」という宣言をしてもらうのはどうだろう?

戎子

いいですね! 私も考えてみたいです。僕は同期ともっと仲良くしたいです。同期と一緒に「未来づくりミーティング」みたいな「共創できる場」をつくれたらいいな。

石川

入社2年目の社員がつくるコーナーがあってもいいかも! 「未来のあたりまえをつくる。」ことは、大それたことというわけではなく、それは人と人とのつながりを大事にすることから生まれると思います。先ほどの「グローバル視点」もそうだけど、多様な価値観の掛け合わで多様な意見が出てくる中から、「未来のあたりまえ」は生まれると思います。

船橋

私は話の中にあった「未来の種を仕込む」という考え方に感動しました。先輩に「これはうまくいかないんじゃない?」と言われたら、これまでは「そうなんだ」と納得してしまっていたけれど、もう少し粘り強くやってみようと思えました。私の夢は誰が見ても「すごい!」と印象に残るような建材を開発することです。「砂漠でも南極でも柄が落ちない建材」とか。なにかカタチにしたいですね。

大屋

私は「誰も取り残さない居場所」をつくるために、誰もがあたりまえのようにメタバースを使える環境を整えたいと考えています。まずは、途上にあるメタバース環境をPCやスマートフォン、VRデバイス等で自然に使えるように、工夫して開発しています。その先はDNPが「印刷」をバックグラウンドに培ってきた表現の技術やノウハウを活かして、メタバースの世界で親しみや温かみを感じられるようにしたいです。そういうDNPのアイデンティティを大事にしながら、子どもから高齢者までの誰もがホッとするような、安心して過ごせる場をつくりたいです。

石川

皆さんには「未来のあたりまえ」をつくるために、三つのことを大事にしてもらいたいと思います。まずは先ほども伝えたとおり「最後まで諦めないこと」。そして「必死にやること」。頑張っていると周りの人が必ず助けてくれます。そして、最後は「誠実であること」です。

船橋

ありがとうございます。「未来づくりミーティング」のつくり手である石川さんの想いを聞けて嬉しかったです。次回の開催も楽しみにしています!

松尾

「未来づくりミーティング」が何のために存在するのかがよく理解できました。これからの仕事の仕方が変わりそうです。

戎子

営業として、これからはさらに、出会う製品やサービスの「背景」にまで想いを馳せて、理解した上で顧客企業に提供していきたいと思います。今回は、社会人として大事にすべきことも教えていただきました。ありがとうございました!

大屋

変化を起こそうとする先輩がたくさんいることに感動しました。10年先やその先の未来はなかなか想像できないけれど、僕も先輩の背中を追いかけていきたいです。

石川

こちらこそ、皆さんからエネルギーをもらいました。皆さんと話す中で、「DNPでいいや」ではなく、「DNPがいい!」「DNPで未来のあたりまえをつくりたい!」という人ともっと多く出会いたいと思いました。すごく幸せな時間でした。どうもありがとうございました!

「未来のあたりまえをつくる。」のは限られた人たちだけでなく、DNPの全員が挑戦することで初めて価値が高まることが分かりました。皆さん、ありがとうございました!

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