分散型IDビジネスをワンストップでご提供
DNP 分散型ID管理プラットフォーム CATRINA
DNP分散型ID管理プラットフォーム CATRINA(カトリーナ)はデジタル証明書(Verifiable Credentials:VC)を発行・検証するための基盤システム構築から、デジタルアイデンティティウォレットアプリまで、分散型IDビジネスに必要な機能をワンストップでご提供いたします。
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分散型IDとは
分散型IDとは、デジタル証明書(Verifiable Credentials※1)とそれを管理するデジタルアイデンティティウォレットを活用して、個人が自分のアイデンティティ情報をコントロールし、必要に応じて他者と安全に共有できる仕組みのことです。近年、国際間交流の活性化や生成AIなどの急激な技術発展を契機に、私たちの個人情報や生活データが特定の企業に集中管理されている状況や、データ改ざん、なりすまし、データ漏洩などのプライバシーリスクが社会課題となっており、安心・安全なデータ流通が求められています。そんな現状のデータ管理による課題を解決する方法として、分散型IDの具体化に向けた研究や実証実験が欧米圏を中心に加速しています。
※1 国際技術標準化団体IETF(The Internet Engineering Task Force)が提唱する、検証可能なデジタル証明書、およびデータモデル
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分散型ID導入のメリット
分散型IDはその導入目的によって発行者(Issuer)と検証者(Verifier)に分かれ、それぞれ異なるメリットが存在しています。企業は発行か検証のどちらか片方か、場合によっては発行・検証の両方を行うことも可能です。
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発行者(Issuer)
デジタル証明書をオンラインで発行したい企業
・証明書発行に関わる人的コストや設備コストの削減
・証明書発行に関わるヒューマンエラーの削減
・証明書発行がオンラインで自動化され、生活者の顧客体験が向上
・自社が発行したVCが検証されるたびに、インセンティブが入る
検証者(Verifier)
他社が発行したデジタル証明書をオンラインで検証したい企業
・証明書検証に関わる人的コストや設備コストの削減
・証明書検証に関わるヒューマンエラーの削減
・不正利用や改ざんされた個人データを受け入れるリスク軽減
・サービス提供に不必要な個人データを受け取らずに済む
・検証手続きが迅速化し、生活者の顧客体験が向上
生活者(Holder)
VCを活用するユーザー
・手続きの迅速化や簡略化
・本人確認書類の原本紛失リスクの軽減
・「なりすまし」をされるリスクの軽減
DNP分散型ID管理プラットフォーム CATRINAの概要
分散型IDは生活者・企業の双方に多くのメリットがある一方、理解が難しいコンセプトであり、高度な認証・セキュリティ技術を必要としているため、分散型IDをビジネスに取り入れる際には、適切なパートナー選びが重要です。
DNPはデジタルアイデンティティウォレットアプリやVCの発行・検証の基盤システムなど、分散型IDビジネスに必要な機能はすべてワンストップで提供しています。そのため、すぐに分散型IDビジネスに取り組んでいただけます。
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DNPの強み
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1.国際的な技術仕様に準拠し、国内外のサービスとの連携が可能
本プラットフォームは先行して検討が進んでいるEU圏の技術仕様に準拠しています。これにより、国内外でVCを活用することが可能です。また、DNPは国際連携にも力を入れており、世界のトレンドや情報を共有することが可能です。 -
2.技術とルールメイキングの両面から、関連ビジネスの立ち上げをご支援可能
すでに国内大手企業様とユースケース検討を含めた実証実験に取り組んでいます。実証実験では、VCの発行・検証の要件定義や組織運用体制などのルールメイキングをサポートしており、実装に向けた豊富なノウハウを有しています。 -
3.認証・セキュリティ領域の実績
DNPは長年個人情報を扱ってきた実績や世界基準の技術・シェアを持つICカードの実績など、これまで長く認証・セキュリティの領域の課題解決に取り組んでいます。
具体的なユースケース例
金融業界
銀行により厳密に本人確認がされた個人データをVC化することにより、生活者が自行サービスへアクセスする際の負荷軽減や、不正アクセス防止が期待できます。また、保険や証券、ローンの申し込みなどの金融サービスだけでなく、ホテルやレンタカーなど、個人情報の確認が必要な手続きが簡素化されるようになります。
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旅行業界
パスポートデータにもとづく旅行VCを作成することで、旅客はモバイル機器のデジタルウォレットによって自分自身の国籍や目的などをスムーズに証明できるようになります。また生体認証情報と組み合わせることで入国手続きや旅行先のホテルのチェックイン、レンタカーの申込みといったサービス手続きがシームレスに簡略化できます。
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教育業界
学位のVC化により大学も企業の一連の学位発行・検証のフローがオンラインで自動化されるようになります。また、企業も従業員に対して教育記録や業務経験をVC化することで、従業員のスキル把握を行える他、専門性が必要な業務に権限がない従業員が就いてしまうリスクを軽減できます。
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自動車業界
VCは人だけでなく、物にも発行することが可能です。例えば自動車に発行することで、車検記録や事故歴・修理歴などの改ざんを防ぎながら自動で検証できるようになります。
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お問合わせ以後の流れ
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1.現状のヒアリング
個人データ管理における課題やご要望をヒアリングして、分散型IDの発行と検証によって解決できるかディスカッションします。 -
2.ユースケースのご提案
分散型IDを活用した具体的なユースケースや導入コスト・スケジュールをご提案します。 -
3.システムの開発
ユースケースの実現に向けたシステムをワンストップで開発します。
より分散型IDへの理解を深めたい企業様には、教育プログラム「Indicioアカデミー」を実施します。
関連サービス
よくあるご質問
- マイナンバーカードとの違いは何でしょうか?
- マイナンバーカードは分散型ID基盤の1つのトラストアンカー※2であると位置づけられています。また、マイナンバーカードには例えば基本4情報※3など限られた情報のみが入っております。なので、取引履歴などのデータを使いたい場合は、民間のデータを元にデジタル証明書として活用することになります。
※2 コンピュータやネットワークのセキュリティにおいて、信頼の基盤となるもの。
※3 漢字氏名・住所・生年月日・性別のこと。 - 従来のID管理システムと組み合わせることは可能でしょうか?
- 既存の仕組みがどこまで作り込まれているかによって異なりますが、一般的なOpenIDに既に連携している仕組みであればそこまで大きな工数がかからず実装が可能です。DNPとしても、より簡単に実装いただけるようにSDKやAPIの提供も行っています。
- スマホを持っていない人はどのようにデジタル証明書を保管しますか?
- 将来的にはVCが保管される先は、必ずしもスマートフォンの中だけでなく、クラウド上や物理的な媒体に保管されることも考えられます。ただ、現状はアプリ上に保管になります。
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本製品に関する質問などお気軽にお問合わせください。
※個人の方のお問合わせはご遠慮ください。
- ※2024年10月18日時点の情報です
CATRINAは商標登録出願中