ショールーム・モデルハウスにおける顧客体験刷新:最新ツールをご紹介
現代では、さまざまな業界で最新テクノロジーの導入が進んでいます。ショールームやモデルハウスにおいても、顧客体験の質を向上させるためには、デジタルツールを積極的に活用することが重要です。 しかし「どのようなツールがあるか」「なにを導入すべきか」がわからず、なかなか導入に踏み切れない企業も多いでしょう。 そこで本記事では、住宅・住設業界におけるカスタマージャーニーの一例をもとに、フェーズごとに役立つデジタルツールを紹介します。(2024年12月時点の情報です。)
<住宅・住設業界におけるカスタマージャーニーの一例>
なお、以下の記事を先にお読みいただくことで、より本記事の理解が深まります。
ぜひご活用ください。
目次
1.住居購入計画〜物件検索時の顧客体験刷新に役立つサービス
2.情報収集時の顧客体験刷新に役立つサービス
3.見学訪問時の顧客体験刷新に役立つサービス
4.DNPの支援サービス
5.まとめ
1.住居購入計画〜物件検索時の顧客体験刷新に役立つサービス
このフェーズでは、従来の検索広告やSNS広告に加えて、位置情報や外部の顧客データを活用した広告配信の活用が拡大しています。
位置情報を活用した広告配信サービス
位置情報を活用した広告配信サービスは、アプリ等を通じて取得された端末の位置データを活用し、特定のターゲットに対して効果的に広告を配信できるツールです。
従来の検索広告では難しかったユーザーにもアプローチでき、住居購入を検討している潜在顧客へ効率的に広告を配信できます。
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主な特徴
・エリア訪問ユーザーのデータ収集とセグメント化
定型アプリや広告リクエストから取得したデータを活用して、指定エリアを訪れたユーザーのデータを収集し、セグメント化します。
これにより、ショールームやモデルハウスに足を運んだ潜在顧客に対して、個別の広告を配信することが可能です。
・マーケティング活動への活用
収集したデータを、ユーザーの行動分析や広告配信に活かすことで、来店促進や再訪の促しなど、より精度の高いマーケティング施策を実行できます。
アドレッサブル広告:MAGNET
アドレッサブル広告は、媒体のデータと自社の顧客データを掛け合わせることで、高精度のオーディエンスに広告配信する手法です。
「MAGNET for Ads」は、顧客にひもづくあらゆるデータを自動統合し、高精度なターゲットリストをノーコードで抽出可能です。従来のCookieベースのターゲティングが規制強化により困難な状況においても、効果的な広告戦略を実現できます。
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主な特徴
・高精度なアプローチが可能
顧客データを統合し、個別のニーズに応じた広告を展開できます。
・Cookie規制にも対応
3rdPartyCookieが廃止され、サイトをまたぐデータを活用したターゲティングがほぼ使えなくなっても、アドレッサブル広告であれば効果的なマーケティングを続けられます。
2.情報収集時の顧客体験刷新に役立つサービス
情報収集時のタッチポイントは、特に最新テクノロジーを活用した顧客体験の刷新が積極的に行われており、現地に行かなくても、空間や商品を体感できるようになってきています。
360度高精細パノラマVRコンテンツ
超高精細な画質で物件の内装を360度でリアルに再現し、細かいディテールまでWebサイト上で確認できるツールです。遠隔地からでも簡単に物件を内覧できるため、優れた顧客体験を提供できます。
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主な特徴
・臨場感ある空間を再現
高画質な写真を360度つなぎあわせるため、拡大しても細かいディテールまで映し出すことが可能です。
・多機能な空間体験
空間内に動画や音楽再生、情報のタグ付け、特設サイトへのリンクを設置できます。
・VRデバイスで閲覧可能
VRデバイスで空間を体験できるため、モデルルームやショールームでお客様に見ていただくことも可能です。
・アプリ不要
アプリなしでスマートフォンに対応しています。
DNPバーチャルエクスペリエンス(VR360コンテンツ)
リアルな空間を特殊な3Dカメラを用いてVR(仮想現実)化し、オンライン上で自由に体験できるようにするツールです。顧客は自宅にいながらも、実際のモデルルームを内覧するかのように空間内を歩き回り、インタラクティブに体験できます。
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主な特徴
・簡単かつ高品質なデジタル化
特殊な3Dカメラを用いることで、リアルな空間を簡易にデジタル化できます。
・自由に空間内を歩き回れる
オンライン上でも物件内を自由に移動できるため、顧客は複数の部屋や設備を自分のペースで探索可能です。
・アプリ不要で誰でもアクセス可能
特別なアプリをインストールする必要がなく、スマートフォンやPCから簡単にアクセスできます。
・3D空間内の情報タグ付け
各部屋や家具、設備に対してタグを付け、物件に関する詳細な情報、説明動画、あるいは予約リンクを設置できます。物件の魅力を多角的に伝えることで、顧客の購買意欲を高められます。
3.見学訪問時の顧客体験刷新に役立つサービス
ショールームやモデルルームの見学訪問における顧客体験の刷新に役立つツールとして、プロジェクションマッピングやLEDなどデジタル技術の活用が注目を集めています。
これらの技術を活用することで、リアル空間ならではの制約が削減されるため、将来性が期待されています。
プロジェクションマッピング
プロジェクションマッピングは、プロジェクターで映像や画像をリアルな物体や空間に直接投影し、現実空間にデジタルのイメージを重ね合わせる映像演出技術です。
ショールームやモデルハウスでは、商品モックや部屋の壁に物件のデザインやインテリアを投影することで、実物サイズのイメージ確認が可能になります。
主な特徴
・リアルなサイズ感を再現
実物に近いサイズやスケール感を映像または画像で再現し、視覚的な体験を強化します。顧客はパンフレットや図面以上に、実際のサイズ感を理解しやすくなります。
・省スペースでも多彩な物件を体感可能
物理的に展示するスペースが限られていても、プロジェクションマッピングを活用すれば、多様な物件のバリエーションを効率良く顧客に提示できます。
・視覚的にインパクトのあるプレゼンテーション
映像を利用して空間をダイナミックに演出することで、顧客に強い印象を与え、物件の特徴を効果的にアピール可能です。
LED空間
3面LEDスクリーンを使用して、広い空間で間取りやレイアウトをリアルに再現する技術です。顧客は、図面ではイメージしづらい広さやサイズ感を体感できます。
主な特徴
・リアルなサイズ感を再現
3面LEDスクリーンで広さやサイズ感を忠実に再現し、図面では伝わらないリアルな体感を提供します。
・柔軟なレイアウト変更
間取りやレイアウトをその場で瞬時に変更可能です。複数の物件を移動する時間や手間がかかりません。
・展示場にない物件も体感可能
現地にない物件や内装もLEDスクリーンでリアルに再現し、多様な選択肢を顧客に提供します。
4.DNPの支援サービス
DNPは、現場施策や業界に対する深い知見を活用して、お客さまの思いを実現する「伴走型のアプローチ」を得意としています。上流から下流まで、包括的なサポートが可能です。
DNPの強み
・現状把握にもとづく最適なCX戦略・設計
お客さまの現状を的確に把握し、最適な顧客体験(CX)戦略の策定と設計を行います。
・あるべきDX推進のための基盤構築
理想的なDX推進を見据え、CX戦略・設計やお客さまの課題を考慮した基盤を構築します。プロジェクトを推進する中で、継続した支援体制の整備も可能です。
・KGI/KPI達成のための運用支援
設定したKGI(重要目標指標)やKPI(重要業績指標)の達成に向けて、継続的な運用支援を行います。
・改善PDCAに欠かせない運用体制
改善PDCA(計画・実行・評価・改善)サイクルを定期的に回し、成果を最大化します。分析や改善施策を実施し、日次・月次でフィードバックを行うことで、お客さまの成長を長期的に支援します。
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5.まとめ
この記事では、ショールーム・モデルハウスにおける顧客体験の変革をサポートするさまざまなツールを解説しました。
デジタルディスラプターによる変革は住宅・住設業界にも迫っており、今後は「オンラインとオフラインを融合させた体験構築」「デジタルツールの積極的な活用」が必須となるでしょう。
競争優位性を保つためには、顧客や自社のペインを把握したうえで、カスタマージャーニー全体を時代にあわせて変革しつづける必要があります。
当社では、カスタマージャーニーの設計だけでなく、各種ツールの導入までワンストップでご支援しています。ぜひお問合わせください。