司法書士向け地面師対策「ID確認システムPRO」の効果と事例
近年、地面師による詐欺が増加し、注目を集めています。地面師は偽造書類や架空の人物を使って他人の土地を不正に売却する詐欺師です。司法書士業界では、これらの詐欺を防ぐために厳格な本人確認が不可欠です。ID確認システムPROは、ICチップの読み取りと券面のOCR機能を組み合わせて、偽造書類の検出と正確な本人確認を可能にします。このコラムでは、①地面師詐欺の手口 ②ID確認システムPROの効果 ③導入事例 をご紹介します。
(2024年8月時点情報)
地面師とは
地面師は、他人の土地を偽造した書類を使い、他人に成りすまして売り渡す詐欺師です。彼らは偽造された本人確認書類で司法書士や不動産業者を欺き、土地を不正に売却します。この詐欺は多額の損失をもたらし、被害者が金銭を取り戻すのは非常に困難です。
地面師詐欺が司法書士に与える影響
近年、ますます進化する地面師による詐欺が注目されています。地面師は他人の土地や不動産を偽造書類で不正に売却する詐欺師で、これにより司法書士は損失賠償の責任を負い、買主からの信頼を損ねるリスクがあります。司法書士会の保険には上限があり、それ以上の損害は司法書士自身が負担するため、地面師詐欺のリスクを減らすには高精度な本人確認が不可欠です。
地面師詐欺に関与する人物とその役割
地面師詐欺は、一人ではなく、複数の専門家が役割を分担して組織的に行われます。そのため、司法書士の通常の業務プロセスでは見逃してしまうケースも多く、慎重な対応が求められます。
代表的な地面師詐欺の役割を紹介します。
1. 地面師
地面師は、詐欺の主犯格であり、他人の不動産を不正に売却するために偽造された書類や身分証明書を使用します。司法書士が関与する取引において、直接的な詐欺行為を行う存在です。
2. ニンベン師
ニンベン師は、身分証明書や公的書類を作成する専門家で、その精巧さは司法書士の目をも欺くことがしばしばあります。
3. 取引師
取引師は、司法書士が立ち会う不動産取引の場に同席し、偽造書類を駆使して取引を成立させます。法的知識を持ち、取引が合法的に見えるように仕立てるため、司法書士の目視確認だけでは見破れない場合があります。
目視確認の限界と司法書士の課題
司法書士は、不動産取引や登記手続きの際に、通常は目視で本人確認を行います。しかし、地面師グループが作成する巧妙な偽造書類に対して、従来の目視確認だけでは対応しきれないことが問題です。例えば、巧妙に作られた偽造身分証には、偽のチップが入っている場合もある可能性があり、司法書士としての信頼性に影響を与えるリスクがあります。
目視での本人確認方法
- ① 書類提出 司法書士は買主から運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどの本人確認書類を受け取ります。
- ② 書類の表面確認 書類の表面を目視で確認し、顔写真、氏名、住所、生年月日などの基本情報が正しく記載されているかをチェックします。
- ③ ICチップなどの確認書類内にICチップが搭載されているかどうかなどを、ライトなどを用いて確認します。
- ④ 情報の一致確認 買主が提出した書類の内容が、提供された他の情報やデータと一致しているかどうかを照合します。
- ⑤ 本人との照合 買主の顔写真が、本人確認書類に記載された顔写真と一致しているかを確認し、目視による本人確認を完了します。
地面師詐欺に対抗するには【ID確認システムPRO】がオススメ
地面師による詐欺を防ぐには、従来の確認方法では不十分です。巧妙に作られた偽造身分証には、偽のチップが埋め込まれていることがあり、目視確認だけでは見破れません。ICチップにアクセスすることで、偽造や変造された書類をほぼ100%見破ることが可能です。これにより、地面師による詐欺行為を確実に防ぎ、安心して取引を進めることができます。ID確認システムPROは、地面師対策に最適なツールであり、書類の真贋判定を迅速かつ正確に行うことで、地面師による詐欺リスクを大幅に低減します。
地面師詐欺対策に有効な「ID確認システムPRO」をご紹介
ID確認システムPROは、マイナンバーカードなどのICチップ読み取りと、券面記載情報のOCRをこのシステム一つで実現します。その他、運転免許証、運転経歴証明書、在留カード、特別永住者証明書、パスポートの全6種類の顔写真付き本人確認書類の偽造対策が可能です。これにより、偽造書類の検出と正確な本人確認が可能となり、地面師による不正行為を未然に防ぐことができます。
司法書士にオススメなポイント① 主要な本人確認書類に幅広く対応
司法書士が本人確認の際に最も頻繁に使用するのは、運転免許証、マイナンバーカード、そしてパスポートです。ID確認システムPROは、これらを含む6種類の顔写真付き本人確認書類に対応しており、厳格な真贋判定が可能です。さらに、運転免許証に関しては、DNP独自の技術により、PIN入力なしで真贋判定を行うことができます。
司法書士にオススメなポイント② 高度な偽造検出機能で安全性を強化
ID確認システムPROは、ICチップの読み取り、OCR機能、偽造判定機能を組み合わせた厳格な本人確認が可能です。ID確認システムPROは、ICチップの情報を直接読み取ることで、偽造や変造をほぼ100%見破ることができます。これにより、司法書士が抱えるリスクを大幅に低減し、取引の安全性を確保します。さらに、書類の真贋を瞬時に判定し、異常が検出された場合には即座に警告を発するため、より安全で確実な確認作業を実現します。
司法書士にオススメなポイント③ 持ち運びやすさと顧客対応の柔軟性
キャリングケース(オプション品) |
ID確認システムPROはコンパクトで持ち運びが容易であり、司法書士が買主との打ち合わせ場所や取引現場に持参して使用できます。「確認のためにこのシステムを使わせていただきます」と一言添えるだけで、買主に安心してもらえるため、スムーズな本人確認が可能です。これにより、買主に不信感を与えることなく、信頼関係を保ちつつ確認作業が進められます。
ID確認システムPRO運用フロー
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ID確認システムPROでは、本人確認書類をハードウエアにかざす/セットすることで、ICチップの読み取りと券面スキャンを行い、偽造判定を行います。偽造判定時に「異常」表示が認められた場合、もしくは本人確認書類のセット時にICチップの読み取りができなかった場合は、偽造または変造の疑いがあります。
地面師詐欺対策製品の導入事例
ID確認システムを導入した司法書士事務所では、地面師詐欺のリスクを減らすことに成功した事例があります。導入により、本人確認業務がより効率的かつ正確になり、偽造書類の見破りに役立っています。
「ID確認システム」が横浜リーガルオフィスと吉田智司法書士事務所で導入され、地面師による詐欺リスクを低減するために、従来の目視による本人確認とデジタル技術を組み合わせた本人確認が行われたことが紹介されています。このシステムにより、司法書士はより確実かつ迅速に本人確認書類の真偽を判定し、リスクヘッジが強化されました。
「ID確認システムPRO」を赤羽司法事務所が導入し、不動産取引における劇場型犯罪のリスク軽減を図りました。目視による真偽判定が難しい現代において、高精度なシステム判定は、司法書士が業務を安全かつ効率的に進めるための最大のリスクヘッジとなります。
- ※横浜リーガルオフィス/司法書士・行政書士吉田智個人事務所様の導入事例は、前機種である「ID確認システムMOBILE」で紹介されています。現在は「ID確認システムPRO」にて同様の本人確認機能を提供しております。
まとめ 地面師詐欺防止にはデジタル本人確認システムが不可欠
司法書士が地面師による詐欺から売買契約者双方を守るためには、ICチップの読み取り機能による高精度な本人確認が欠かせません。ID確認システムPROは、偽造をほぼ100%見破ることで、損害賠償リスクを大幅に軽減します。このシステムを導入することで、取引の安全性が飛躍的に向上し、司法書士としての信頼もより一層強化されます。
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このコラムで紹介した製品・サービス
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免許証・マイナンバーカード・在留カード・パスポートの偽造を判定し、本人確認の厳格化をサポート
ID確認システムPRO
ID確認システムPROは、法律等で本人確認が義務付けられている業務において、「本人特定事項を備えた顔写真付き本人確認書類」のICチップ内の情報を確認し、真贋判定を補助することで、対面における本人確認業務をサポートします。 犯罪収益移転防止法や携帯電話不正利用防止法などに対応します。 -
在留カード・運転免許証・マイナンバーカード・パスポート(旅券)が偽造でないかIC確認により本人確認をサポート
提供終了:ID確認システムMOBILE
ID確認システムMOBILEは、ICリーダーに在留カードや運転免許証をかざすだけで、IC付き本人確認書類が偽造でないかを見分けられ、有効性や真正性の判別が簡単にできます。 ※ID確認システムMOBILEは、モバイル対応本人確認システムから名称を変更しました。