食堂で女子栄養大ランチを提供する中村さん

社員に選ばれる人気の社食メニューの秘密とは!? 美味しく健康になれる「女子栄養大学カフェテリアランチ」の裏側

DNPの社員食堂では、健康に配慮したさまざまなメニューを提供しており、栄養バランスがいいのはもちろんのこと、おいしい、ヘルシー、ボリューミーと好評です。その中でも大人気のメニューが「女子栄養大学カフェテリアランチ」。企業の健康経営において、社員の健康管理・健康づくりが重要な課題となるいま、「社員の健康」と「おいしさ」を両立させるメニュー開発に日々奮闘するDNPファシリティサービスの管理栄養士の二人に、こだわりの舞台裏を取材しました!

目次

DNPファシリティサービス コントラクトフード本部
大塚友紀(写真左)

全国にある店舗の衛生管理や、「女子栄養大学カフェテリアランチ」の
メニュー作成を行う。管理栄養士。


中村千裕(写真右)
食堂で提供するメニューの作成を行うとともに、
食堂での盛り付けを担当している。管理栄養士。

人気の秘密その1 社員を飽きさせない10種類以上の日替わりメニュー

DNP市谷加賀町ビルにある開放的な雰囲気の社員食堂。お昼時には社員が続々と訪れ、入り口に入ってすぐの場所にあるサンプル台でメニューを検討してから、目当てのメニューの提供レーンへと向かっていく。

このサンプル台は、多くの社員が一度に見られるようラウンド型に設計されたオリジナル什器だ。メインメニューは日替わりで10種類以上あり、小鉢やスイーツ、パンも豊富。毎日訪れても飽きることはない。

メニューを展示する円状のディスプレイ台

DNP市谷加賀町ビルの写真食堂

人気の秘密その2 適正カロリー650kcal前後で満足メニューを提供

その中でも特に、男女ともに人気のメニューが「女子栄養大学カフェテリアランチ(以下、女子栄養大ランチ)」だ。美味しくボリュームたっぷりのメイン料理と副菜、汁物、胚芽米がセットになって650kcal前後と低カロリー。

健康へのこだわりとして、塩分は3.9g以下、野菜は120g以上が栄養バランスの基準だ。しかも値段は460円と安く、ワンコイン価格でお財布にも優しい。平均で10〜20%もの社員がこのメニューを選ぶという。

女子栄養大学カフェテリアランチの料理写真

人気のメインメニューは「ノンフライとんかつ」。カロリーを抑えるため、油を少量にしてオーブンで調理しているが、サクサク&ジューシーさが人気。

食べ応えがあり、満足感を満たす。かつの下には、たっぷりの野菜が盛られており、たんぱく質と食物繊維をしっかり摂取できるヘルシー料理だ。

インタビューに答える中村さん

管理栄養士の中村は、メニューのこだわりをこう語る。

中村:
「油で揚げずに調理したり、出汁を効かせたりとさまざまな工夫をして、低カロリーでもしっかりと食べ応えがあるように工夫しています。

また、ビタミンなどの栄養価が豊富な胚芽米を使っている点も特徴です。男女問わず人気が高く、週3〜5日で女子栄養大ランチを選ぶ社員も多いですね。

楽しそうに女子栄養大学カフェテリアランチを食べる男性社員たち

『習慣として食べ続けるうちに体重が減った』という方もいますし、『バランスのよい食事を食べられるので、健康を心配する家族も喜んでいる』といった話も聞きます」

女子栄養大学とのコラボで始まった、選ばれるヘルシーメニューの開発

今でこそ社員の健康意識が高まり、「女子栄養大ランチ」を利用する人が増えたが、2012年に同メニューが登場するまでは、ヘルシーメニューはあったものの、それを選ぶ社員は少なかった、とメニュー制作を担当する大塚は話す。

笑顔でインタビューに答える大塚さん

大塚:
「以前から社員食堂ではカロリーをおさえて、栄養バランスを意識したメニューを提供していたのですが、選ばれる比率は5%以下。

当時はどうしてもシンプルな味付けになり、満足感を得にくいメニューになっていました」


社員の健康増進のためには、低カロリーで栄養バランスの良いメニューを選んでもらいたい。そのためには、おいしくて満足感を得られるメニューを開発し、定着させる必要がある。

そこで相談を持ちかけたのが、当時、学食のヘルシーメニューが話題となっていた女子栄養大学だった。同大学にとっても、社員食堂を運営する企業と提携することは初の試みだったという。

季節ごとの旬の食材にこだわり、栄養価と味のバランスの試行錯誤

2012年1月、市谷の社屋で新しい社員食堂がオープンしたのと同時に、「女子栄養大ランチ」の提供がスタート。メニュー開発を担当した大塚は、当時を次のように振り返る。

インタビューに答える大塚さん

大塚:
「女子栄養大学さんから提供されたレシピをもとに、カロリーや塩分を指定されたバランスに保ちつつ、当社用にアレンジして提供しています。

工場で働く男性が食べても満足感を得られるようにカロリーに影響が少ない野菜や海藻でボリュームを増やしたり、自社の調理器具で大量調理できるように味付けを調整したり。

インタビューに答える中村さん

また、季節や食堂のある地域によって入手できる食材や調味料が変わるので、最初の頃はその都度レシピを起こしていました」

また、実際に提供する際は、盛り付けにもひと工夫を加えていると、中村は語る。

中村:
「ボリューム感を出すように盛り付けています。意識しているのは、なるべく野菜をふっくら盛り付け、立体感を出すこと。

メニューサンプルをぱっと見たときに『おいしそう』『野菜がたっぷり食べられる』と思ってもらうことが大事ですから」


そうした努力の結果、かつてはわずか5%だったヘルシーメニューを選択する社員が、「女子栄養大ランチ」では平均で10〜20%という高い数字に増加。

導入する拠点が増えていき、開始から7年経った2019年現在、全国のDNPの社員食堂のうち19店舗で同メニューが導入されている。

「体に良いもの」を食べようという健康意識の向上に

女子栄養大学カフェテリアランチを食べる男性社員

「女子栄養大ランチ」が定着したことで、社員の健康意識にも影響を与えていると中村と大塚は語る。


中村:
「『女子栄養大ランチ』に用いられている食材や調理法を参考に、自宅でも健康的な料理メニューをつくっているという社員の声や、1回の食事の適正量を体感できるため、普段の食事でも分量、成分やカロリーを意識するようになったという方もいらっしゃいます。

笑顔で女子栄養大学ランチを食べる女性社員たち

社員食堂のメニューを通して健康意識が高まり、日々の健康づくりにもつながっているというのはうれしい限りですね」

大塚:
「提供開始から7年経ってレシピのストックが、かなり充実してきました。この経験をほかのメニューにも活かして、食事を通して社員の健康づくりを積極的にサポートしていきたいと思います。

たとえば、社員の健康増進の一環として市谷エリアでレシピ講習会を開催しているので、回数や開催場所を増やし、より多くの方に参加してもらえるようにしたいです」


健康に配慮した食事を提供することは、社員のモチベーションアップ、生産性の向上にもつながる。

近年、多くの企業でも社員食堂でヘルシーメニューが提供されており、さまざまな健康経営への取り組みがある中、DNPでは、より美味しくより健康的で豊かな「毎日の食事」を追求していく。

笑顔で話す中村さんと大塚さん

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詳しくは2020年3月9日のトピックスをご覧ください。
https://www.dnp.co.jp/news/detail/10157820_1587.html