学校生活で子どもたちが本と楽しく出合える仕掛け

DNP子ども読書活動支援キット

子どもたちの読書への関心や興味を高め、自発的な読書活動を支援するツールです。校内や図書室内に置くだけ・貼るだけの簡便性の高いものから、図書の授業内で活用できるコミュニケーションや探究活動を促すものまで、各種セットでお届けし、継続的に子どもたちが本に触れ、自発的に本を楽しむ機会を提供します。

監修:NPO法人「読書の時間」田口幹人さん/筑波大学附属小学校国語科教諭 白坂洋一先生

DNP子ども読書活動支援キット使用イメージ

背景:子どもの読書機会をめぐる問題

成人を対象とした調査において、子どもの頃※1の読書量が多い人は、そうでない人よりも意識・非認知能力や認知機能が高い傾向があるという調査結果があります(図1・図2)。一方で、 無書店自治体は全国で27%を超え※2、本と触れ合う機会が大幅に減少している現実があります。子どもたちが等しく読書に親しむ環境整備は、社会として取り組むべき大きなミッションであり、気軽に本に触れる場として学校図書館の存在は大きいと言えます。
ところが、学校における読書活動は、司書の不在や教員の業務過多等の課題により、十分な活動が行われていない現状があります。また、朝読書などの既存の取り組みは子どもの自発的な読書を促す視点に欠け、不読率の改善に直結しないのではという教育現場からの声も聞こえています。

※1:小学校高学年、中学校、高校を指す / ※2:出版文化産業振興財団(JPIC)調べ 2024年3月時点

図1、図2グラフ

出典:国立青少年教育振興機構「子どもの頃の読書活動の効果に関する調査研究報告書(概要)」(令和3年8月)
※図1・図2凡例「子どもの頃の読書量グループ」
「小中高少」:小中高を通して読書量が少ない/「低下」:小中高で読書量が低下している/「上昇」:小中高で緩やかに読書量が上昇している/「小中高多」:小中高を通して読書量が多い

※図2「全セッション」の詳細については下記リンクの出典元をご参照ください。

ラインナップ

「DNP子ども読書活動支援キット 小学生版」は小学校4年生以上を対象とした、全7種のツールを1セットとしてご提供します。

DNP子ども読書活動支援キット 小学生版の製品イメージ

1.本結び

セット内容:ポスター2種×1枚、シール40枚(5種×8枚)

1-1 本結び

本結び

質問に答えていくことで、その時の気持ちにぴったりな本と出合えるチャートポスター。友だちと楽しみながら本に触れることができます。
たどり着いた1〜5のゴールごとに、図書館にある適した本を探したり、掲示したりすることで、普段は自分では選ばないような本との出合いのきっかけが生まれます。

1-2 本結び (図書分類バージョン)

本結び (図書分類バージョン)

今日の気分にあった顔文字を一つ選び、あみだくじに挑戦することで0~9の図書分類の1つに辿り着きます。該当の分類の本を図書室で探して読んでみることで、普段行かない本棚へ行く機会や図書分類の存在を知る機会になります。

2.本の扉

セット内容:ケース3部(付け替え用扉あり)

本の扉

本を扉で隠し、ワクワク感を演出するボックス型のディスプレイツール。A5サイズ以下の本が1冊入り、ボックスには自由に絵や文字をデザインできます。「○○な本ベスト」「今週のおすすめ」などの演出をすることで、読書に興味のない子が本を手に取るきっかけをつくったり、図書館を楽しくにぎやかな場にできたりします。

3.本の紹介カード

セット内容:紹介してくださいカード100枚、紹介しますカード100枚、使い方・ルールの紙1枚

本の紹介カード

「本を紹介してほしい人」と「紹介したい人」をつなぐ掲示板。読みたい本のイメージを記入するカルテと、それを読んでおすすめの本を紹介するカードを掲示して、本を通じた校内コミュニケーションが生まれます。明確な説明にならなくても、興味ジャンルに丸を付けるだけで読みたい本の傾向が把握できるのもポイントです。子どもたちの興味ジャンルの「見える化」によって、大人が最適な本をすすめたり、図書購入の参考に活用することもできます。

4.おてがるPOP

セット内容:120枚(4種×30枚)

5.おてがる帯

セット内容:90枚(3種×30枚)

おてがるPOP/おてがる帯

子どもたちが本のPOPや帯を自由に書くことができる、かわいいデザイン入りの台紙です。イラスト入りで子どもたちの「書く」ハードルを下げ、「紙を切る暇もない」という先生の声を反映したキットです。
読書推進イベントなどでの司書や教員の負荷軽減を図るのはもちろん、作成したPOPや帯を図書館掲示するといった活用も可能です。子ども同士の本の薦め合いを促進できます。

6.本のクイズポスター

セット内容:本のクイズポスター3枚、あたり札16枚

本のクイズポスター

図書委員などの子どもが、本のタイトルが正解となるクイズをポスターに書き、校内に掲示します。図書室にある正解の本の隣に「あたり札」を設置し、クイズを解いた子どもが正解の本を探しに行くゲーム感覚のレクリエーションツールです。クイズを作ったり、本を探したりするアクションによって本に対する興味が深まり、新しい本に出合えるきっかけにもなります。

7.日めくり本紹介

セット内容:2冊

日めくり本紹介

教室や図書室に置いて、日めくりカレンダーのように1日1枚めくることで、毎日新しいイチオシ本と出合えます。小学校4年生以上におすすめの本を全部で109冊紹介しており、109日分(週5日計算で約5カ月間)活用できます。お薦めの本には『こどもの本総選挙2024』で全国の子どもたちから選ばれた本も含まれています。小学校高学年向けの選書を中心に、図書9分類をまんべんなく扱うことで、普段は読まないジャンルの本との出合いが広がり、司書教諭からは「図書購入の参考になる」という反響も大きいです。


コンテンツ協力:株式会社岩崎書店、株式会社絵本館、株式会社偕成社、株式会社Gakken、株式会社KADOKAWA、株式会社金の星社、株式会社講談社、株式会社国土社、株式会社小学館、株式会社少年写真新聞社、株式会社高橋書店、株式会社PHP研究所、株式会社ブロンズ新社、株式会社文溪堂、株式会社ポプラ社、株式会社理論社、特定非営利活動法人こどもの本総選挙事務局(順不同)

6つの特長

忙しい司書や教員でも手間なく使える工夫や、子どもたちが楽しく主体的に参加できる仕掛けが満載です。

DNP子ども読書活動支援キット 6つの特長イメージ図

  • <簡便性> 忙しい司書や教員の声を反映し、貼るだけ置くだけ、手間いらず
  • <本と出合える> 沢山の新しい本に出合える仕掛けと、本作りのプロが厳選した選書
  • <交流性> 本を通じた新しいコミュニケーション作りと、読書環境を整える空間作り支援
  • <ワクワクする第一印象> 子どもが思わず使ってみたくなる魅力的なデザイン
  • <探究性> もっと知りたい、考えたい、探究心や知的好奇心を刺激する仕掛け
  • <動作性> 読むだけじゃない、めくる・探す・書くなどの行動が伴う多様な読書体験

監修者の声

子どもたちの「読書環境」を守り、育むために

総合アドバイザー NPO法人読書の時間 田口幹人さん

総合アドバイザー NPO法人読書の時間 田口幹人さん

合同会社「未来読書研究所」共同代表。「さわや書店」など、岩手県内で20年以上にわたり書店員として経験を積み、カリスマ書店員としても知られる。現在は「読書の時間」代表として、子どもたちに読書の魅力や価値を伝える授業を行う傍ら、本との出会いの場や学校図書館の環境整備を促進する活動を行う。著書に『まちの本屋』(ポプラ社)、『もういちど、本屋へようこそ』(PHP研究所)がある。

いま、街の中で子どもたちが「本に出合う場所」がどんどん減っています。書店経営が立ち行かない現状は、社会環境の変化で仕方のない部分はありますが、町内に書店が一軒もないという地域も珍しくなくなっています。これによって、子どもたちには間違いなく教育格差が生まれているという側面があるのです。
そこで重要になるのが学校図書館です。子どもたちが親の力を借りず、自分の足だけで本に出合う場所として、学校図書館が最適解なのは間違いありません。
「DNP子ども読書活動支援キット」は、読書推進になかなかリソースを割けない学校であっても、年に1〜2時間の取り組みをしてもらうことで、学校生活の中で子どもの興味を広げ、読書という重要なスキルを身に付けていくきっかけに繋がります。

子どもの学びに合わせた読書環境デザインを

筑波大学附属小学校国語科教諭 白坂洋一先生

筑波大学附属小学校国語科教諭 白坂洋一先生

1977年鹿児島県生まれ。鹿児島県公立小学校教諭を経て、筑波大学附属小学校国語科教諭。全国国語授業研究会副会長。「子どもの論理」で創る国語授業研究会会長。『例解学習漢字辞典』(小学館)編集委員。『例解学習ことわざ辞典』(小学館)監修。主な著書に『子どもを読書好きにするために親ができること』(小学館)『「学びがい」のある学級』(東洋館出版社)等。

1冊の本を通じて、1つの交流が生まれる。そうした読書環境を創りたいと願っています。では、どのように読書環境づくりをしていけばいいのだろう。考えてみると、つい、頭を悩ませてしまいます。
その第一歩として、「DNP子ども読書活動支援キット」をご活用いただけたらと思います。このキットには、「簡便性」「動作性」「交流性」「本と出合える」「ワクワクする第一印象」「探究性」といった6つの特長があります。
例えば「本のカルテ」は、1冊の本を通じた交流が自然と生まれるしかけとなっています。「こんな本を紹介してほしい」という願いとともに、本のカルテを書きます。そのカルテを読んだ友だちが、本を紹介する活動となっています。
もちろん、先生方のつくりたい学びに合わせて、読書環境をデザインすることだってできます。
これからの読書活動に、一役担うこととなるでしょう。

価格・販売方法

販売予定価格:5万円 
販売会社を通しての販売・納入となります。
 ※販売価格やセット内容は予定であり、変更の可能性があります。
 ※セット内容はカスタマイズ不可、ばら売りはできません。

詳しくはお問合わせください。
資料請求も受け付けております。ご意⾒ご要望など、お気軽にお問合わせください。

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