反射強度が従来比1.5倍の「反射型」と、割れにくい「透過型」の製造を実現
エンコーダディスク
DNP独自の工法・技術により、反射強度が従来比1.5倍(※)の「反射型ディスク」と、割れにくい「透過型ディスク」の製造を実現、すでに両ディスクとも量産しております。また大型装置の適用により、従来できなかった大型ディスク・スケールのご提供も可能となっております。 ※当社製品比
エンコーダディスク開発の背景
半導体工場、EV用バッテリー工場等における産業用ロボットの需要増加に伴い、サーボモーターなどに使われる各種高精細ディスクの需要が高まっています。これにより、大型装置による大量生産、完全クリーンルーム内での高品質生産に加え、高度な検査体制なども必要となってきました。
DNPでは、液晶ディスプレイ用カラーフィルターで培った、精密な薄膜コーティング技術やパターニング技術を活かし、さらには高反射金属成膜技術を駆使することにより、反射率特性や信頼性を高めたエンコーダディスクのご提供が可能となりました。
エンコーダディスクとは?
|
ロボットの関節などにはサーボモーターが使用されており、サーボモーターは「モーター」と「エンコーダ」で構成されています。精密なコントロールを行うためには高精度、高信頼性のディスクが必要不可欠であり、DNPでは光学式ロータリーエンコーダに使われている「透過型ディスク」と「反射型ディスク」を作製しています。
|
ディスク上にはスリットと呼ばれる目盛りが刻まれています。スリットに照射した光の反射や通過を光学的に読み取ることにより、モーターの回転角度を精密に制御しています。
DNPのエンコーダディスク 特長
- 高い反射強度
DNP独自の工法・技術により、従来構造と比べて約1.5倍(※)の反射強度を実現しております。
※当社製品比
反射強度が高いため、
・高いSN比が得られる
・高精細パターンなど反射部面積が少なくても光量が得られる
・光源の発光強度を押さえることで光源寿命を延ばせる
などの利点があります。
|
一般的に使用される赤外LED(700nm~)波長領域で、90%以上(※)の高い反射率が得られます。
※当社測定値
- 各種基材について
■樹脂基材
従来のガラス、金属基材に加えて樹脂基材を用いたディスクを製造可能としました。これにより、ガラス基材の破損問題の回避と同時に軽量化を実現しています。
■金属基材
金属基材では、反射面に透明薄膜保護樹脂を配置することにより、加工時の反射面ダメージを回避しています。これにより、一般的な金属反射ディスクと比較して反射率の低減が抑えられ、表面保護により長期信頼性を高めています。
■ガラス基材
DNPオリジナルの加工法により、割れにくいディスクをご提供いたします。これにより、これまで問題となっていた組みつけ時や取り扱い時におけるディスク割れのリスクを低減しております。
- 諸元表
|
■ガラス、金属、樹脂の各種基材にて対応可能です。
■上記諸元表は代表的な例として記載してあります。
■数量、仕様によっては上記以外の対応につきましても検討可能ですので、お気軽にお問合わせ下さい。
DNPのエンコーダディスク 用途
■駆動系回転角、位置検出
・サーボモーター用エンコーダ
・リニアエンコーダ
■測定機器
・高精度な角度や位置検出が必要なスキャナー測定機器
■その他
・自動運転などに要求される車載センサー向け角度検出機
関連ページ
よくある質問
Q. 自社にある加工機を使用したいため、基材のみの販売は可能でしょうか? | A. 可能です。ご指定の基板サイズにて納入させていただきます。 |
Q. 非反射部の反射ボトム波長を、指定の波長に合わせることは可能でしょうか? | A. 可能です。詳細については、別途打合せをお願いいたします。 |
Q. 上記説明以外の層構成も可能でしょうか? | A. 可能です。詳細については、別途打合せをお願いいたします。 |
Q. 実際の製品に採用されているのでしょうか? | A. すでに大手電機メーカー様に採用されております。 |
お気軽にご相談ください
DNPのエンコーダディスクに関する見積や、技術的な相談に関しましては、下記の「お問合わせ」フォームより、お気軽にご相談ください。
シミュレーションやサンプル品の提供については、まずは打合せなどで詳細なご要望をお伺いした上で、個別に検討させていただきます。試作費用やリードタイムについて知りたい方も、まずはご連絡ください。