アルデヒド系、ケトン系の不快な臭気ガスを吸着できる包装材

DNPにおい吸着包材

医薬品や食品などの内容物や包装材料から発生する臭気による、包装開封時の不快感、内容物の風味変化、包装外への臭気拡散といった課題を解決できる包装材です。

アルデヒドやケトンなどの有機化合物を含む医薬品は、製造後の時間経過とともにアウトガスを放出するため、服薬時にパッケージ内に充満した臭いが患者に不快感を与えることがありました。また、医療器具のメスや作業着を袋に入れて電子線などで滅菌処理すると、電子線に照射された袋が、臭気成分を発生させることがありました。 この課題に対してDNPは、特定の臭いのアウトガスだけを吸着する材料をフィルム(ポリオレフィンベース)に添加することにより、不快な臭いを吸着する包材を開発しました。

目次

「DNPにおい吸着包材」とは?

アルデヒド系、ケトン系の不快な臭気ガスを吸着できる包装材

2015年9月に時間の経過とともに発生してくる“アウトガス”の特定の臭いを吸着する材料を添加した機能性フィルムを使用し、不快な臭いを吸着する包装材を開発しました。

その優れた臭い吸着性能について複数の医薬品メーカーから高い評価を頂き、高血圧治療薬の錠剤用PTP包装材として採用実績があります。

製品の特長

不快な臭気ガスのうちアルデヒド系やケトン系の臭気を選択的に吸着

一度吸着された臭気成分が再放出されることなく、安定的な効果が得られます。
また吸着剤を封入した場合、局所的な吸着となりますが、当該フィルムでは面で吸着するため効率的な吸着効果が得られます。

吸着可能な臭気成分

ホルムアルデヒド 接着剤、塗料、防腐剤、農業由来
アセトアルデヒド タバコの煙、アルコールの酸化生物由来
ジアセチル 皮脂臭
ノネナール 加齢臭
γ線、EB滅菌処理時に発生する滅菌処理臭 ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)の樹脂分解臭

主な活用分野・用途

医薬品

・医薬品のパッケージに使用すると、消臭剤の小袋を中に入れる必要がなく、消臭剤の誤飲の恐れもありません。

医療機器

・滅菌処理(EB照射、γ線照射)を行うパッケージ

採用事例

高血圧治療薬の錠剤用包装材

高血圧治療薬の錠剤は、水分と反応して不快な臭いのケトン成分を発生させるため、その臭いが患者の服用阻害の要因となっていました。「DNPにおい吸着包材(アルデヒド・ケトン用)」は、特定の臭いを吸着する材料をフィルムに添加した包材で、医薬品を包装することによって、臭いの成分となるアウトガスをフィルムが吸着して取り除くものです。これによりパッケージ開封時にはほぼ無臭で、臭いによる不快感を軽減できます。

よくあるお問合わせ

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ニュースリリース

2017年12月06日 「不快な臭いを取り除く」機能性フィルムが薬剤の臭いをほぼ無臭に
2015年09月02日 不快な臭いを吸着するフィルムを使用した包材を開発

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