教育CSR活動
業界別実施事例
施策の内容や効果をわかりやすく解説
教育CSR活動の実施を検討している方々に向けて、自分たちに合う施策を事例からイメージいただけるように、本記事では教育CSR活動の事例を、比較しやすい一覧形式でわかりやすく解説します。
2024年1月公開
教育CSRの事例詳細
企業がCSR活動を通じて学校支援を行うことを「教育CSR」といいます。
教育CSRには「出張授業」や「サンプリング」などさまざまな種類があります。
今回のコラムでは、7つの事例を業界別に、地域や対象学年、教育CSRの種類に分類しました。
※各事例はDNPの事例ではありません。
事例1 住宅業界
【施策】
静岡県の小学校4、5、6年生を対象に「総合的な学習の時間」において出張授業を実施
高品質な住宅建築の実現のために、地球上で最も厳しい環境のひとつである南極に建物を供給し日々活動を行う住宅会社の南極観測隊員が講師となり、子どもたちが夢や希望を考えることや自分の可能性を信じるきっかけをつくるプログラムを実施。
【対象】
小学校4、5、6年生
【教育CSRの種類】
出張授業
【内容】
1.産官学・地域連携
国立極地研究所が開催協力し、学校公開や子ども会、授業参観などで地域との交流を実施。
2.「本物」と「体験」をキーワードにした授業
極寒での厳しい環境やアザラシやペンギンなどの南極の生物、美しいオーロラや星空など、実際に講師が体験したことを動画や写真で説明したり、南極の氷や観測隊員の服を触ったり、着たりすることができるなど、めったに味わえない体験を提供。
【効果】
南極でも堅牢な住宅を建てることができる技術を訴求。教育を通じて社会貢献していることを児童の親や地域社会へアピールすることによりブランドイメージを向上。さらに南極観測や家をつくる仕事への興味喚起を行い、次世代の人財を育成。
事例2 精密機器業界
【施策】
大阪府の小学校6年生を対象に「キャリア教育」として出張授業
次世代の担い手となる小学生にモノづくりや中小企業への関心を高めてもらうキャリア教育として出張授業を実施。
経営者がモノづくりや仕事の面白さを伝えたり、精密な加工品を展示したり、生徒とコミュニケーションを通じて、自分の想いが研究や創業につながり、社会課題を解決する第一歩であることを訴求。
【対象】
小学校6年生
【教育CSRの種類】
出張授業
【内容】
課題意識を持つ、きっかけをつくる
生徒たちに「どんな課題を持っているのか?どんなコトが解決してほしいのか?」と問いかけ、自分の熱意が研究や起業につながり、社会課題を解決する第一歩であることを実際の事業の事例を通じて訴求。
【効果】
多品種小ロットに対応する金属加工の高い技術をアピール。人手不足が課題の地元企業の将来の担い手につながる人財育成に寄与。さらに地場産業の社会的役割の理解を促進。
事例3 アパレル業界
【施策】
福井県の高校生を対象に参加型学習プログラム
着なくなった子ども服を回収して、難民キャンプに届ける「“届けよう、服のチカラ”プロジェクト」を展開。
活動は「出張授業」と「服の回収活動」の2つのパートで構成され、子どもたちに世界の難民問題など社会課題への理解を深め、身近に参加できる社会貢献活動があることを訴求。
【対象】
高校生
【教育CSRの種類】
出張授業
【内容】
1.SDGs
と紐づけ
身近な服と緊急に解決するべき社会課題のひとつである難民問題を、紐づけながら解説。
2.実際に計画・実行し、達成感を得られる
子ども服の回収活動では、誰に呼びかけ、どのように回収するか、アイデアを出し合い、計画・実行することで、考え抜く力、チームで働く力、前に踏み出す力などの社会人の基礎力を養う。また、現地に服を届けたレポートをフィードバックすることで、達成感を創出。
【効果】
ファストファッション企業を中心に服の廃棄も社会問題になる中、SDGsの活動に対する認知を生徒を通じて家庭や地域に拡大。また、SDGsへの取り組みで企業価値は向上し、投資家などステークホルダーに対してアピール。
事例4 建設業界
【施策】
北海道の高校2年生を対象に「総合的な探求の時間」で使える教材を提供
2022年度から高校で全面実施された「総合的な探究の時間」に活用できる教材を開発、すぐに授業ができるよう必要な教材をすべてセットにして提供。
テーマに沿って、必要なスキルをトレーニングする基礎編と、各学校や自分で設定したテーマについて探究する実践編で構成。まち・社会をつくるリアルな課題解決を題材に探求する力を育成。
【対象】
高校生
【教育CSRの種類】
教材提供
【内容】
リアルな題材
実際の企業のプロジェクトを題材に、リアルな映像や実際のエピソードから学ぶことで、具体的に考えさせる授業を実現。
【効果】
建設業がまち・社会づくりでどのように課題解決し、社会的役割を果たしているか理解を深めブランドイメージを向上。また、まち・社会づくりにどう建設会社が関わるかを理解させることで、次世代人材の育成。
事例5 保険業界
【施策】
千葉県の中学生を対象に「金融・保険」を学べる教材提供
「ライフサイクルゲーム」は、高校での金融教育が必修となったのを機に、中学生から楽しく金融知識を学ぶためにつくられた消費者教育・金融保険教育教材です。
すごろく形式のゲームを楽しみながら結婚・住宅購入などのライフイベントのための資産形成、病気・ケガ等のリスク、振り込め詐欺や架空請求といった消費者被害事例等、人生を疑似体験し、理解を促進。
【対象】
中学生
【教育CSRの種類】
教材提供
【内容】
親しみやすいモチーフ
誰もが親しみやすいすごろく形式で、理解が難しいという印象の強い金融のことをやさしく解説。
【効果】
学校で指導してほしいと期待されている金融・保険の知識の理解を促進し、保険商品を選ぶ機会がない早い年齢から、ゲーム感覚で理解を深めることで、保険商品に興味を持ち、将来的な顧客を育成。
事例6 飲料業界
【施策】
兵庫県の小学校低学年を対象に熱中症対策飲料を学校サンプリング
お客様や社会と共有できる価値の創造活動の「健康」に関する取り組みのひとつとして、熱中症対策の啓発のため、学校サンプリングを実施。
【対象】
小学校低学年
【教育CSRの種類】
サンプリング
【内容】
1.啓発冊子とともに配布
商品の配布だけではなく、熱中症の怖さ、対策の必要性と理解を促す啓発冊子を配布。
2.対策が求められている課題に着目
環境の変化により、気温の高い日が多く、小学校でも対策が必要な熱中症をテーマにピックアップ。
【効果】
熱中症対策の必要性を喚起し、実際に試飲してもらうことで、飲みやすさ、おいしさを感じてもらい、飲みたくなる熱中症対策として認識してもらうことに成功。
事例7 商業施設業界
【施策】
熊本県の中学2年生が商業施設で職場体験
大型複合商業施設で地元の中学2年生を受け入れ、映画館や雑貨店、メガネ店、飲食店などの19店舗に配属され、お客様の出迎えや清掃などの職場体験を提供。
【対象】
中学生
【教育CSRの種類】
職場体験
【内容】
1.実際の店舗で仕事を体験できる
普段、お客様として訪れている場所で実際に職場体験を実施。
2.キャリア教育につながる
さまざまな職業を知ることによって、将来の選択肢を拡大。
【効果】
普段なにげなく享受しているサービスの大変さや裏側を知ることで接客業への理解を向上。
関連商材
アジアの小学校において、日本国内17,700校、東南アジア6カ国・地域(インドネシア・タイ・ベトナム・台湾・マレーシア・インド)約3,600校にてサンプリングや媒体配布・啓発授業の実施が可能な商材です。
Asia kids’ Experienceは、DNP大日本印刷の登録商標です。