東京都小平市様
官民でタッグを組むことのメリットとは?
小平市の効率的なマイナンバーカード申請サポートをご紹介!
「2023年3月末までにほとんどの国民がマイナンバーカードを取得していること」という政府目標が掲げられており、目標達成に向けた施策の一つとして多くの自治体でマイナ・アシスト®2を活用した申請サポートを実施していただいております。
今回取材にご協力いただいた東京都小平市様では、2022年1月から民間企業と協力してマイナンバーカード申請サポートを行っています。申請サポート業務を委託したきっかけや委託後の申請サポートの評判などをうかがいました。
(2022年4月8日取材)
東京都小平市データ
|
|
- 人口: 195,014人(2022年4月1日現在)
- マイナンバーカード申請サポート業務を2022年1月から民間企業に委託
- マイナ・アシスト2を5台利用
- 取材にご協力いただいたご担当者様:小平市 市民部市民課 窓口担当 窪田様、片嶌様、宮崎様
マイナンバーカード申請サポートは官民でタッグを組んで実施
小平市様は2022年1月からマイナンバーカード申請サポートの一部業務を民間企業に委託しています。申請サポートを民間企業に委託することになった経緯やそこでマイナ・アシスト2を活用することになった経緯についてお聞きしました。
窪田様
「小平市では、2021年4月に障がい者施設で実施した申請サポートを皮切りに、市の職員によるマイナンバーカード申請サポート事業に力を入れてきました。2021年の秋ごろからさらに注力していこうと考え、スーパーや公共施設、警察署、携帯ショップなどあらゆる場所に出向いて、出張申請サポートを行ってきました。11月の平日に実施した市内のスーパーでの出張申請サポートでは、コロナ禍ということを考慮して事前告知はせず、当日チラシを配っただけでしたが、それでも2時間で20人くらい集まりました。そのため、さらなる利用者の増加を狙い、12月には、日曜日にスーパーで出張申請サポートを開催したところ、予約枠が数日で埋まり、当日には138人もの人が訪れました。
この時期はデジタルカメラで顔写真を撮影し、プリンターで顔写真を印刷、顔写真を切り取って貼り付ける方法で申請サポートを行っており、7~8人の職員で対応していましたが人手が足りず増員しなければならない日もありました。毎回職員を複数名動員しますと、庁内業務に影響してしまうこともあり限界を感じていました。しかし、申請サポートを希望する市民は多く、職員としても何とか実施していきたいと考えていました。そうした課題に対して、引き続き職員によるマイナンバーカードの申請サポート業務も実施していきますが、課題を解決するためにも民間企業に委託することを決めました。」
|
窪田様
「小平市では、本庁舎及び出張所に常設している申請サポートブースで申請時来庁方式による受付を行うだけでなく、出張申請会場でも、職員が本人確認を実施し、暗証番号設定依頼書をその場で記入してもらうことで、カードを自宅で受け取れる「出張申請受付方式」でも受付けています。本人確認など職員でしか対応できないこと以外の業務を委託することで、職員も少人数動員するだけで良くなり、業務の効率化はもちろん、それまで出張申請実施時に手薄になりがちであった庁内業務も滞りなく遂行できるようになりました。また、実際のマイナンバーカードの申請に関してはマイナ・アシスト2を利用したオンライン申請方式で実施しています。
市販品のタブレットとWi-Fiを使えばオンライン申請サポートの環境を整えることはできますが、メールアドレスを登録し、申請受付事業者(以下、J-LIS)から送信されたメールから申請ページにアクセスする必要があり、どうしてもタブレットを操作する時間が長くなってしまいます。しかし、マイナ・アシスト2であれば申請書の二次元バーコードを読み取るだけで申請を進めることができるので、メールアドレス登録の手間が解消されます。これにより申請時間を大幅に短縮でき、その分多くの市民の申請受付ができています。」
小平市の効率的なマイナンバーカード申請サポートをご紹介!
出張申請サポートを実施する時は、密によるコロナ感染拡大防止とマイナ・アシスト2で申請する時に必要な二次元バーコード付交付申請書を準備するため原則事前予約制にしています。
窪田様
「申請サポート開始当初は、効率的な申請サポート方法の確立や出張申請会場の調整、綺麗に写真が撮影できる場所の確保、申請後の案内方法等様々な問題に直面することがありました。ですが、手続き時間をさらに短縮できるように市民の方に提出いただく書類に、あらかじめ市民の情報を印字しておくことで記入項目を最小限にし、申請時の利用規約確認について事前に案内するなど、細部にわたり運用を工夫していきました。その結果、今では記入していただく事項や説明事項が多い申請時来庁方式でも10分程度で申請が完了できるようになりました。」
小平市のマイナンバーカード出張申請フロー
小平市側の事前準備
- 1.二次元バーコード付交付申請書の出力
- 2.提出が必要な書類(通知カード紛失届、暗証番号設定依頼書等)にあらかじめ氏名や住所等の情報を印字して出力
市民側の事前準備
- 1.コールセンターに予約する
- 2.予約時に当日持参する書類の確認(本人確認書類・通知カード・住基カード)
予約ありの場合の申請フロー
※一人当たりの所要時間約10分
- 1.本人確認(職員)⇒手書き用の申請書であり、個人番号の補記が必要となるため
- 2.マイナ・アシスト2で申請(委託)
- 3.マイナ・アシスト2申請控え印刷(委託)、申請が完了した証明として交付
- 4.申請書への記入案内(委託)、事前に住所や氏名などの4情報を印刷した各種書類を準備しており、市民は署名欄のみ記入
- 5.マイナンバーカードの概要や利用方法、申請サポート利用後の案内(委託)、案内用紙を作成し、申請後の流れをわかりやすく説明
予約なしの場合の申請フロー
※一人当たりの所要時間約20分
- 1.本人確認(職員)⇒手書き用の申請書であり、個人番号の補記が必要となるため
- 2.デジカメ+フォトプリンターで顔写真撮影と印刷(委託)
- 3.申請書への記入案内(委託)、市民が手書き申請書へ記入
- 4.手書き申請書へ顔画像の貼り付け(委託)
- 5.マイナンバーカードの概要や利用方法、サポート利用後の案内(委託)、案内用紙を作成し、申請後の流れをわかりやすく説明
- 6.申請書送付(職員)後日、手書き用の申請書に個人番号を補記し郵送
|
|
窪田様
「通常のタブレットでオンライン申請をする場合は、申請が完了した旨の通知が登録したメールアドレスに届きますが、マイナ・アシスト2だとメールアドレスの登録がないため、申請が完了したことを知らせるメールは届きません。そのため小平市では、マイナ・アシスト2で申請完了していることを案内するため、マイナ・アシスト2の申請完了画面右下の「申請内容を印刷」ボタンを押して、用意したプリンターでカラー印刷しています。市の保管用と市民の控え用で2枚出力していますが、カラー印刷にすることでどんな写真で申請したかわかりやすいため、市民の方にも安心して申請を行っていただけています。」
ここでポイント!
マイナ・アシスト2では、プリンターに接続すれば申請内容の控えを印刷できます。
申請完了画面の「申請内容を印刷」をクリックし、別途プリンターを接続して控えを印刷します。
|
|
窪田様
「現時点(取材時2022年4月8日)での情報にはなりますが、オンライン申請は、2,3日でJ-LISが申請を受付けると言われているのに対して、紙での申請は1~2週間くらいかかると言われています。マイナンバーカードを作りたいという方の中には、お急ぎの方もいますし、申請したのに交付通知書がなかなか届かないと「どうしたんだろう」と不安になる方もいらっしゃるので、小平市としては少しでもカードを早く届けるためにオンライン申請を採用しています。
また、申請サポートを実施していると「マイナンバーカードの申請ってこんな簡単にできちゃうんだ」という声を多く頂きます。マイナンバーカードの申請をするためには申請書に必要事項をたくさん記入しないといけないと思っている方や、そもそもマイナンバーカードを作ることが億劫だと感じている方も多くいるので、申請サポートなどを実施してマイナンバーカードを気軽に申請できる機会を増やすことはもちろん、マイナ・アシスト2のようなツールを用いる等、市民の立場になって運用を日々見直していくことは非常に重要だと感じています。」
マイナ・アシスト2を導入してみて良かった点や改善できたこと
1.申請手続時間の短縮
従来の紙での申請方法では、顔写真撮影から申請書の記入が完了するまで15分程度要していましたが、マイナ・アシスト2の申請では、申請時間を約5分程度に短縮できたため、短縮した時間をマイナンバーカードの活用方法の案内に割くことが可能になりました。申請時来庁方式で申請を行った場合、カードが届くのを待つことになりますが、申請後の説明を丁寧に行うことでマイナンバーカードへの理解を深めていただくことができます。マイナンバーカードの利用方法や交付後の問合わせが減っていると感じています。
2.申請書の記入内容の不備確認・J-LISへの送付作業が不要
以前、申請用紙に顔写真を貼り付ける方法で申請サポートを実施していた時は、受付後に署名が漏れていないか、情報の記入に誤りがないかなどを確認してJ-LISに申請書を郵送する作業が毎日発生していましたが、マイナ・アシスト2を用いることで、オンライン申請で受付けることができるようになったため、受付後の事務処理を大幅に削減することができました。
3.申請の手軽さの向上
マイナ・アシスト2を用いたオンライン申請であれば、市民側としては利用規約の同意及び申請ボタンの押下だけで申請が完了するため、とても簡単に申請できたとの声を多く頂いています。
|
マイナンバーカード出張申請サポート、市民と自治体それぞれのメリットとは?
窪田様
「出張申請サポートを実施すると「申請が面倒で今までカードを作っていなかったが、申請サポートを利用したら思ったより申請が簡単だった」や「小さい子供の顔写真撮影方法がわからなかったので、申請サポートを利用できてよかった」等の声をいただくことが多く、市民の皆様に非常に喜んでいただけるサービスであることを実感しています。
また、出張申請でも申請時来庁方式で受付を行えば、市役所の窓口に再度来庁していただく必要がないというメリットもあります。
一方、自治体としても交付時の職員の対応時間を大幅に短縮できるというメリットがあります。例えば、小平市の場合、1日に最大100人分、申請時来庁方式で受付したカードの交付処理を行いますが、職員は暗証番号の設定作業に慣れているので、1時間程度で完了します。しかしこれがすべて交付時来庁方式だった場合、交付に1人当たり15分程度かかるとしても1日に100人分を交付するのは人手がいりますし、なかなか骨が折れる業務です。カードを交付する際の対応時間を大幅に短縮することができたとともに、窓口の混雑解消にもつながっており、出張申請サポートは双方でWIN-WINになる事業だと感じています。」
|
市民に寄り添ったマイナンバーカード申請サポートを
窪田様
「今後マイナンバーカードの交付率を伸ばしていくためには、出張申請サポートを積極的に実施するなど、窓口で市民の方が来ていただくのを待つのではなく「自治体が地域に出向いて市民の方に申請を促す」、言わば営業活動のような取組みが不可欠だと考えています。その一環として小平市では毎週の市内にある公共施設への巡回や、市内の商業施設の協力による毎月1回日曜日にスーパーや商店街での出張申請サポートを開催しています。
出張申請サポートでは、毎回多くの方が申請に来る一方で、行政のサービスを知る機会が市報等に限られているため、市から発信する情報の周知方法も大きな課題だと感じています。申請サポートを実施していることを多くの市民に周知するためには、市報だけでなく、地域の自治会へのポスターの掲示やチラシのポスティングなどさまざまな広報ツールを駆使しながら、丁寧に広報活動していくことも重要だと考えます。地道ではありますが、市民の皆様が日常生活の中で小平市と関わる機会が少しでも増えるように取組んでいます。マイナンバーカードは赤ちゃんから高齢者までの全世代が対象となりますので、今後もチャレンジを繰り返しながら、市民の方が便利だと感じていただけるサービスを展開していきたいと考えています。」
|
この事例で導入した製品・サービスの動画
製品の企画・販売元
※マイナ・アシストはDNP大日本印刷の登録商標です。
※内容について、予告なく変更することがあります。
「出張申請サポート」での活用方法に関するその他の導入事例
※その他のマイナ・アシストの導入事例は、「 神奈川県鎌倉市様 」「 神奈川県横須賀市様 」「 宮崎県宮崎市様 」「 愛媛県新居浜市様 」「 神奈川県横浜市旭区様 」「 神奈川県厚木市様 」「 兵庫県宝塚市様 」の事例がございます。
この事例で導入した製品・サービスについて
関連製品・サービス
-
自治体窓口でのマイナンバーカード等の住所・氏名変更などの追記業務をサポート
DNP券面プリントシステム
DNP券面プリントシステムは、自治体窓口での住所・氏名変更など、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者証明書の追記欄への記載をプリンターで印字し追記業務をサポート。自治体様での運用により一体型/フラットベッド型/プリンター型の3バリエーションをラインナップ。 -
免許証・マイナンバーカード・在留カード・パスポートの偽造を判定し、本人確認の厳格化をサポート
ID確認システムPRO
ID確認システムPROは、法律等で本人確認が義務付けられている業務において、「本人特定事項を備えた顔写真付き本人確認書類」のICチップ内の情報を確認し、真贋判定を補助することで、対面における本人確認業務をサポートします。 犯罪収益移転防止法や携帯電話不正利用防止法などに対応します。