2023年8月2日

環境配慮型「ラベル伝票」を宅配・通信販売・物流業者に提供開始

有機溶剤を使わない剥離紙を用いて製造時のCO2排出量を削減

大日本印刷株式会社(DNP)は、宅配・通信販売・物流の事業者等に提供してきた「ラベル伝票」について、製造工程で有機溶剤を使わない剥離紙に切り替えることで、CO2排出量を削減する環境配慮型の「ラベル伝票」を開発して、提供を開始します。

宅配便には荷物の送り先等の情報を記載した伝票が貼付されています。令和3年度の宅配便取扱個数は49億5323万個で、前年度と比較して約2.4%増加しており*1、荷物に貼付する送り状の「ラベル伝票」の数量も増加しています。DNPは、この「ラベル伝票」について、環境配慮型製品への切り替えを進めることで、2025年時点で年間700トン以上のCO2排出量の削減を見込んでいます。

*1 令和3年度 宅配便取扱実績について(国土交通省) → https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha04_hh_000255.html

段ボールに貼った「ラベル伝票」のイメージ

「ラベル伝票」から剥離紙をはがすイメージ

開発の背景

デジタルネットワークの進展とスマートフォン等の情報端末の普及に加え、コロナ禍での外出制限などもあり、オンラインショッピングの利用が広がっています。配送量が増えるにつれて、荷物に貼付する送り状の「ラベル伝票」も増加していますが、従来は剥離紙の製造工程で有機溶剤が使われており、剥離紙の製造時に揮発した有機溶剤を回収して燃焼処理する工程でCO2が排出されていました。

今回DNPは、その排出量の削減に向けて、有機溶剤を使わない剥離紙に切り替えることでCO2の排出量を抑えた「ラベル伝票」を開発しました。

概要と特長

○製造工程で有機溶剤を使わない剥離紙に切り替えることで、CO2排出量を削減します。

○「ラベル伝票」のように、異なる用紙を複数の層に重ねて貼り合わせる製品は、一般的に反りや歪みが発生しやすいという課題がありました。この課題に対して今回、材料構成や工程を工夫することで、従来品と同等の品質で「ラベル伝票」を製造できるようになりました。

環境負荷の低減等に向けたDNPの取り組みについて

DNPは常に事業活動と地球環境の共生を考え、環境問題への対応を重要な経営課題のひとつに位置付けています。2020年3月には「DNPグループ環境ビジョン2050」を策定し、「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に向けた取り組みを加速させています。特に「脱炭素社会」の実現に向けては、2050年度までに自社拠点での事業活動にともなうCO2等の温室効果ガス(GHG)排出量を実質ゼロにする目標を掲げるとともに、製品・サービスを通じたGHG排出量の削減を進めています。

今後の展開

今後、DNPグループで製造する大半の「ラベル伝票」を環境配慮型に切り替えていく予定です。また、「ラベル伝票」以外の製品でも、環境配慮型の製品への切り替えを検討していきます。


※ニュースリリースに記載された製品の仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。


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