2019年5月15日
明るい背景でもクリアな映像表示・AR演出が可能な透明スクリーンを開発
調光フィルムを組み合わせて遮光性を付与
大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義斉 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、透明度が高く、奥の背景が見通せる「透明スクリーン」と、電圧のオン/オフで明暗を瞬時に切り替えて、透過する光をコントロールする「調光フィルム」を一体化し、明るい空間でもクリアな映像が表示でき、AR(Augmented Reality:拡張現実)の演出も可能な透明スクリーンの新製品「Smart Display Window」を開発しました。
3つの「Smart Display Window」を横につなぎ合わせた場合。(表示コンテンツは株式会社デイジー様より提供)
【「Smart Display Window」開発の背景】
近年、空間演出やバーチャルキャラクター等で透明スクリーンのニーズは高まりつつあります。しかし、透明スクリーンだけでは、背景が明るい場合はスクリーンの画像と背景が重なってしまい充分な画質が得られないとうい課題がありました。
このような課題に対し、今回DNPは、高透明で高輝度なDNPの透明スクリーンに、遮光と透明のレンジの広いDNPの調光フィルムを組み合わせることで、明るい背景でもクリアな画像が表示でき、透明性を活かして背景と重ね合わせることでAR演出が可能な「Smart Display Window」を開発しました。
【「Smart Display Window」の特長】
- 明るい背景でもクリアな映像表示が可能です。
- 電気で駆動する調光フィルムは、電源のオン/オフで瞬時に光の透過度合いを切り替えることができます。光を透過させる場合は、スクリーンの背景にある景色が見えますが、遮光に切り替えた場合は、背景が見えなくなり、スクリーンに投影する映像がくっきりと見えるようになります。こうした機能を活かすことで、背景として見える実際の空間と、CGや説明用のテキスト、動画や静止画などを組み合わせて、ARの演出を施したさまざまなコンテンツを表示することができます。
- ニーズにあわせて、複数の透明スクリーンをタイル状につなぎ合わせる「タイリング」を行い、大型化することも可能です。
スクリーンが透明の場合(左)は、スクリーンの背景にある景色が見えます。
遮光した場合(右)は、背景が見えなくなり、スクリーンに投影する映像がくっきりと見えるようになります。
遮光して背景を見えないようにして、テキストや画像等のみを表示した場合(左)。
透明にすることで、さまざまな情報と背景を重ね合わせて、AR演出を施した場合(右)。
【今後の展開】
今後DNPは、プロジェクターメーカーとの協業などによって、今回開発した「Smart Display Window」を販売していく予定です。
なお、5月14日~16日にアメリカのサンノゼで開催されているディスプレーの学会「SID 2019」のDNPブースで、Smart Display Windowを紹介しています。
※ニュースリリースに記載された製品の価格、仕様、サービス内容などは発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい。
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