2019年2月7日
ジャポニスム2018の能・狂言公演に観劇用ARガイドシステムを提供
スマートグラス活用した多言語解説でパリ公演をわかりやすく鑑賞
大日本印刷株式会社(DNP)は、2月6日~10日にフランス・パリで行われる「ジャポニスム2018」公式プログラム「能・狂言 公演」(パリ19区:シテ・ド・ラ・ミュージック‐フィルハーモニー・ド・パリ)で、メガネのように着けて情報を表示するスマートグラスを使った観劇用AR(Augmented Reality:拡張現実)ガイドシステム*1を提供します。
「ジャポニスム2018」は、日仏両国が連携してフランス・パリで開催する、“世界にまだ知られていない日本文化の魅力”を紹介する大規模な複合型文化芸術イベントです。DNPが提供する観劇用ARガイドシステムは、舞台公演の進行に合わせて、スマートグラスのウェアラブルデバイスに字幕解説を表示するものです。実際に見ているシーンに情報を重ねて表示できるため、大事なシーンを見落とすことなく解説を見ながら鑑賞でき、より深く公演を理解し、楽しむことができます。今回の「能・狂言 公演」では、現代一流の能楽師の演技に加え、字幕解説を日本語とフランス語で表示できるため、これまでの能楽の海外公演にはない分かりやすさを実現します。
本格的な能舞台が再現された公演会場
【観劇用ARガイドシステムの主な特長】
能楽や狂言、歌舞伎など日本の伝統芸能の海外公演では、大型スクリーンや舞台上部や横の壁面などに字幕解説を表示します。この場合、観客は字幕を見るために舞台から目を離さざるをえず、大事な見どころの場面を見逃す恐れがあります。字幕を必要としない人には不要な情報であるため、観劇を阻害する要因となることや、多言語に対応するには、広い投影スペースが必要となるなどの課題がありました。
この課題に対して、DNPの観劇用ARガイドシステムは、利用者ごとに以下のような機能を提供します。
1.利用者に合わせた情報提供
複数言語や、初心者、中級者向けなど利用者に合わせた情報を選択し、表示することができます。
2.簡単に使える字幕コンテンツ制作ツール
スマートグラスに表示する解説画面を簡単に編集・制作できる機能を備えており、特別な知識や技能がなくても、コンテンツ制作が可能です。
3.劇場の既存設備で利用可能
表示するコンテンツのタイミングを指示する信号は、人の耳で聞き取れない音響透かし技術を活用して会場の既設スピーカーから配信するため、Wi-Fiなどの通信環境を新たに設置することなく、システムを導入することができます。
観劇用ARガイドの利用者
【今後の展開】
観劇用ARガイドシステムは、能楽などの古典芸能以外にもオペラやバレエなど舞台芸術などの分野での利用や、聴覚に障がいのある方も舞台を楽しむ機会を提供することができます。今後、DNPは、美術館、博物館などの文化劇術施設、娯楽、スポーツ、観光施設などでの鑑賞・ガイドシステムとして利用を促進していきます。
*1 観劇用ARガイドシステムについて → https://www.dnp.co.jp/news/detail/1187709_1587.html
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