2018年9月6日
自動精算機や券売機に搭載でき、改正割販法にも対応 高セキュリティで多様な決済が可能なマルチ決済端末を提供開始
大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義斉 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、駐車場や飲食店などに設置した自動精算機や券売機に搭載でき、高度な情報セキュリティ環境のもと、全てのICクレジットカードや汎用電子マネーなどの決済に対応したマルチ決済端末およびサービスの提供を開始します。
決済端末を組み込むことにより、精算機や券売機にクレジットカード情報を残すことがないため、安全・安心に利用できるほか、メンテナンスに必要な遠隔保守サービスや、オンラインで新しいソフトウェアに更新できる機能などを備えています。本サービスは2019年春に開始する予定です。
マルチ決済端末イメージ
【サービス開始の背景】
日本国内の労働人口の減少の影響などもあり、駐車場や飲食店、流通・小売業などで無人化やセルフ化が進んでいます。またキャッシュレス化や多様な決済手段への対応が求められるなか、本年6月に施行された改正割賦販売法により、クレジットカードの発行会社(イシュア)や加盟店契約会社(アクワイアラ)、加盟店など多くの関係企業で「カード情報の適切な管理」や「不正利用防止」のための措置としてクレジット決済端末のICへの対応が必要となっています。
DNPは、POS側にクレジットカード情報を保持することなく、セキュアな環境下で多様な決済手段にワンストップで対応できる「DNPマルチペイメントサービス」*1を2017年2月から展開しており、2018年4月には当サービスに対応した専用の決済端末を発売しました。今回新たに当サービスの機能を拡充し、自動精算機や券売機でのICクレジットカード読取対応をした決済端末を提供するとともに、DNPが推進する「IoSTTM(Internet of Secure Things)プラットフォーム」による遠隔監視サービスとの連携により、保守効率性の高い決済端末、サービスを提供可能となります。
【主な特長】
1.多様な決済手段に一台で対応。サービス一体型の決済端末
1つの決済端末で磁気、接触IC・非接触IC(FeliCa含む)に対応し、全てのICクレジットカード、汎用電子マネーなど多様な決済をワンストップで行うことが可能です。
2.“改正割賦販売法”に対応。クレジットカード情報を精算機・券売機に「処理、保存、通過」させない決済サービス
改正割賦販売法では、2020年3月までにクレジットカード加盟店に対して、決済端末のICクレジット対応及びクレジットカード情報の非保持化を求めていますが、当サービスではその課題に対応可能です。ICクレジットカード読取に対応した決済端末およびPCI DSS*2に準拠した高セキュリティな決済をASPサービスで提供することで、クレジットカード情報を精算機や券売機に保持しないようにします。
3.セキュアな遠隔監視サービスで無人でも最新のソフトウェアやセキュリティ環境を維持
DNPがクレジットカードやキャッシュカードなどのICカードの事業で培ったノウハウを活用した高セキュリティな遠隔監視システムを搭載しています。その特長は、ICクレジットカードや汎用電子マネー用のアプリケーションの追加・更新および、端末とサーバーのネットワーク間の安全・安心な情報の流通を実現する暗号鍵の自動更新を遠隔で実現し、常に最新のソフトウェア環境、セキュリティ環境を維持します。
さらに、決済端末を搭載した無人の精算機自体を監視できる機能も拡充可能です(オプション)。これにより、自動精算機で取り扱う消耗品や紙幣硬貨の残量把握、更には販売メニュー情報の変更や購買履歴の取得など、保守サービスやマーケティングを効率よく行うことができます。
マルチ決済サービス概要図
【今後の展開について】
「DNPマルチペイメントサービス」とマルチ決済端末を中心に、QRコード決済をはじめとした決済手段や顧客サービスの拡充なども進め、関連事業を含めて2020年に20億円の売上を目指します。当サービスの決済やポイント利用の情報などを集計・分析してプロモーション効果を高め、店舗への送客に活かす「決済連動マーケティング」につなげるなど、キャッシュレス社会で生活者が便利に、安心して利用できるサービスを提供していきます。
*1 DNPマルチペイメントサービス : https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1189652_1567.html
*2 PCI-DSS(Payment Card Industry Data Security Standard) : 国際ブランドが設立した団体が策定しているカード番号を取り扱う事業者に対するセキュリティ基準
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