2018年3月30日
LEDの光をあてると文字や絵が浮かび上がるリップマン型ホログラムを開発
スマートフォンを使って誰でも容易に真贋判定
大日本印刷株式会社(本社:東京 社長:北島義俊 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、LEDの点光源を照射すると、表面に文字や絵柄などが浮かび上がり、真贋判定できる新しいリップマン型ホログラムを開発しました。
【開発の背景】
近年、ブランド品やID証、金券、カード類、医薬品・化粧品に加え、自動車や電子機器等の部品においても模造品や海賊版の市場への流入を防ぐためにホログラムが真贋判定に使われています。
DNPはこれらの製品に対し、左右方向の立体感を表現するエンボス型ホログラム*1と、より奥行きのある立体感の表現に優れたリップマン型ホログラム*2の両方の提供が可能な世界的にも数少ないメーカーです。2016年には、ハンディタイプのLEDライトやスマートフォン等に搭載された点光源のLEDを照射することで、表面に文字や絵柄が浮かび上がり、真贋判定を容易に行えるエンボス型のホログラム「DNPホログラム LED判定」を開発し、部品メーカーなどに採用されています。そして今回、この「DNPホログラム LED判定」をリップマン型ホログラムにも対応させました。
【リップマン型ホログラム対応の「DNPホログラム LED判定」の特長】
○LED等の点光源の光をホログラムに当てると、文字や絵柄が浮かび上がります。エンボス型に比べ、色分散が少なく、文字や絵柄がより見えやすいのが特長です。
○ハンディタイプのLEDライトやスマートフォンなどに搭載されているLEDを使って真贋判定*3できるため、顕微鏡や特殊フィルム等を購入する必要がなく、導入コストを抑えることが可能です。
○ホログラムの真贋判定の状況をスマートフォン等のカメラで撮影し、その画像をメール等で送付することで、遠隔地にいる関係者間と情報共有できます。
○特定の情報を微小な文字として印刷する“マイクロ文字”など、従来からのセキュリティ技術と組み合わせることで、セキュリティレベルをさらに向上させることができます。
LEDをホログラムに当てると、絵柄や文字が浮かび上がります。
【今後の展開】
DNPは高いセキュリティが求められるID証やパスポート、運転免許証などに本製品を提供し、2020年度に2億円の売上を目指します。
*1 エンボス型ホログラム :フィルムの表面に微細な凹凸加工を施し、光の干渉縞を記録したもので、見る角度により色がレインボーに変化し、左右方向の立体感を表現できるホログラムです。
*2 リップマン型ホログラム :フィルム上に塗布する特殊なポリマー層内に、屈折率の変化による干渉縞を形成させます。この干渉縞に光が入射すると、回折現象によるホログラム像が再生します。上下左右に視線を動かした際の立体感や奥行き感に優れ、より本物の物体に近い表現が得られます。製造には高度な複製技術を要するため、量産可能なメーカーは世界でも限られています。
*3 LEDの種類や撮影環境により視認が困難な場合があります。
関連ニュースリリース
LEDの光で文字や絵が浮かび上がり、真贋判定できる新型ホログラムを開発
https://www.dnp.co.jp/news/detail/1187662_1587.html
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