パッケージのリサイクルに向けて「Recycling Meets Design Project」をデザイナーとともに推進

大日本印刷株式会社（以下:DNP）は2020年から、プラスチックパッケージ等のリサイクル促進を目的としたデザイナーとの共創プロジェクト「Recycling Meets Design Project」を開始しています。この取り組みを通して、共に価値をつくり出していくパートナーを募り、デザインの力で再生材の用途を拡大し、循環型社会の実現を目指していきます。本プロジェクトは、プラスチック製品に関する基礎知識や国内外の状況等の情報を収集・分析し、参加するデザイナーの視点と掛け合わせることにより、再生材の可能性を広げていく幅広いアイデアを生み出しました。

今回DNPは、2月24日（水）～26日（金）に東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2021（2021東京国際包装展）」に出展すると同時に、自社のWebサイトで「TOKYO PACK 2021 DNPオンライン展示会」を開設し、当プロジェクトの紹介をオンラインセミナーの形式で配信します。

＊オンラインセミナーの申し込みはこちら：https://www.dnp.co.jp/biz/eventseminar/event/10159019_1594.html#anchor005

  

回収されたプラスチック製のフタ（左）と再生材から作られたプレート(右)

「Recycling Meets Design Project」の概要

海洋プラスチックごみに代表されるプラスチック問題の解決や循環型社会の実現に向けた取り組みが、世界各地で加速しています。日本ではプラスチックパッケージの多くが分別回収され、リサイクル利用されていますが、再生の過程で品質が低下し、再生材の用途が限定されるといった課題がありました。

こうした課題に対してDNPは、パッケージをはじめ幅広いデザインを手掛ける株式会社GTDI、株式会社GKグラフィックスと共同で、「Recycling Meets Design Project」を立ち上げました。「デザインの力」で再生材の魅力を伝え、付加価値を向上させて、再生材の用途を広げていくアイデアを生み出すことを目的としています。現在は、この取り組みに賛同していただいたデザイン会社や、アドバイザーとして廃カーペットや廃漁網のリサイクル実績を持つリファインバース株式会社など、全9社で活動しています。

「Recycling Meets Design Project」の活動実績の紹介

本プロジェクトは、2020年7月に開始し、勉強会のほか、リサイクルを行う事業所であるリサイクラーの見学、参加者同士のディスカッションなどを行い、再生材の活用に関するアイデアやストーリーを生み出してきました。たとえば、学校で毎日使うツールや、避難所でのプライベート空間をつくるプロダクト、材料そのものを編む・折るなどの工夫により可変する素材への発展など、背景にあるストーリーを大切にした8つのアイデアを創出しました。

2020年12月に、オンラインでこれらのアイデアを紹介するプレゼンテーションイベントを実施し、企業の事業開発部門やサステナビリティ関連の部門、デザイナー、大学やNPOなどを招待し63の企業・団体の方々に視聴いただきました。参加者からは、本プロジェクトの取り組みへの共感や、アイデアの具現化を求める声などを多数いただきました。

 　　

「Recycling Meets Design Project」のロゴ（左）と活動の様子(右)

■DNPの製品・サービス開発の取り組み

DNPは、2020年3月に「DNPグループ環境ビジョン2050」を策定し、新しい価値の創出による「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現を目指しています。

人々の生活に身近な食品・飲料・日用品等のパッケージ関連事業に関しては、以下のブランドで、各種製品・サービスを開発・提供しています。

●環境配慮に努め循環型社会を目指す「DNP環境配慮パッケージング GREEN PACKAGING」

　　https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1190186_1567.html

今後の展開

引き続き、「Recycling Meets Design Project」で生み出したアイデアやストーリーを起点とし、環境課題を解決し人々の期待に応える、多様な製品・サービスの具現化を目指していきます。また、新しい価値の創出に共に取り組むパートナー企業や団体を募り、活動を進めていきます。