2020年12月10日
軟包装用グラビアインキをバイオマスインキに切り替え
2021年に軟包装を製造する全工場で切り替えを開始、年間800トン以上のCO₂削減効果を見込む
大日本印刷株式会社(本社:東京 代表取締役社長:北島義斉 資本金:1,144億円 以下:DNP)は、2021年1月に、食品や日用品などの軟包装のフィルム印刷に使用する主要なラミネート用グラビアインキについて、植物由来の原料を一部に使用したバイオマスインキへの切り替えを開始します。
軟包装を製造する国内の全工場で切り替えを進め、取り組みによるCO2削減効果は年間800トン以上を見込みます。
バイオマスインキへの切り替えの背景
菅首相が所信表明演説において、「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする」ことを宣言し、規制改革の実現について述べるなど、脱炭素社会実現に向けた取り組みが加速しています。
DNPでも、2020年3月策定の長期環境ビジョンにおいて、2050年温室効果ガス実質ゼロを掲げており、脱炭素社会の構築を目指しています。DNPはバイオマスインキについて、2018年に、食品や日用品などの軟包装における基本物性の評価と、供給体制の構築を完了し、これまで顧客企業の要望に応じて限定的に使用してきました。今回、温室効果ガスの一つであるCO2削減を目指し、2021年より順次、軟包装を製造するDNPの国内の全工場で主要なラミネート用グラビアインキをバイオマスインキに切り替えます。
DNPが使用するバイオマスインキの特長
- 植物に由来する再生可能原料を使用しているため、CO2の削減と持続可能な原料調達による自然環境の保全を実現します。バイオマスインキへの切り替えによるCO2削減効果は年間800トン以上を見込んでいます。
- 一般社団法人日本有機資源協会よりバイオマス素材として認定されており、DNPとしてバイオマスマークを取得済みです。
- DNPが切り替える植物由来原料を一部に使用したバイオマスインキは、石油由来のインキと同等の物性を有しており、高い機能を必要とするレトルト、ボイル、電子レンジなどの食品用途や、詰替えパウチなどの日用品用途のパッケージの印刷インキとして使用できます。
- 今回のバイオマスインキと「DNP植物由来包材 バイオマテック*1」を組み合わせることで、さらに環境への貢献度を高めることが可能です。
*1 「DNP植物由来包材 バイオマテック」シリーズについて : https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1188719_1567.html
「DNP環境配慮パッケージング GREEN PACKAGING」について
DNPは、「資源の循環」「CO2の削減」「自然環境の保全」という3つの価値を創出し、循環型社会の実現と環境負荷の低減につなげるため「DNP環境配慮パッケージング GREEN PACKAGING*2」を展開しています。
今回、印刷インキをバイオマスインキへ切り替えることで、再生可能資源の利用拡大とCO2削減をさらに推進していきます。
*2 「DNP環境配慮パッケージング GREEN PACKAGING」について : https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1190186_1567.html
今後の展開
DNPは、今後主要なインキだけでなく、その他のインキや紙器分野へのバイオマスインキ切り替えを進め「GREEN PACKAGING」全体で2025年度に年間500億円の売上を目指します。
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