2023年3月7日
大日本印刷の「みどころウォーク」が「第1回 DAAX Design Award」を受賞
フランス国立図書館の広大な歴史的空間を訪れたようなVR体験
大日本印刷株式会社(本社:東京 代表取締役社長:北島義斉 以下:DNP)は、自社で開発・運用するDNPコンテンツインタラクティブシステム「みどころウォーク®」で、拡張体験デザイン協会*1が主催する「第1回 DAAX Design Award」を2023年3月3日に受賞しました。
「みどころウォーク」は、人の五感の相互作用である「クロスモーダル知覚」を活かした鑑賞システムで、VR(仮想現実)を活用して、フランス国立図書館(以下:BnF)リシュリュー館のマザラン・ギャラリーを実際に歩いているかのような「新しい文化体験」を提供します。今回、システムの内容だけでなく、体験価値の評価検証への取り組みが高く評価されて受賞に至りました。
*1 拡張体験デザイン協会Design Association of Augmented Experience (DAAX) : 国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)が民間企業や大学等と設立したコンソーシアムです。現実の生活空間とサイバー空間を融合したサイバーフィジカル空間における生活者の安全で快適な体験をデザインする「拡張体験デザイン」のための評価手法の確立および普及を目的として設立しました。
「みどころウォーク」を活用したマザラン・ギャラリーVR空間体験イメージ
【「みどころウォーク」を活用したマザラン・ギャラリーのVR体験】
- BnFリシュリュー館の象徴的な空間であるマザラン・ギャラリーを360度見回せるVR空間です。利用者がヘッドマウントディスプレイを使用することで、全長45.55メートル、横幅8.2メートル、天井高9.2メートルの空間を実際に訪れたような体験が可能です。
- 専門家の解説を聞きながらVR空間を移動し、17世紀にマザラン・ギャラリーの天井画を描いた画家ジョヴァンニ・フランチェスコ・ロマネッリの視点に近づいて、見どころや歴史をたどることができます。
- 利用者の実際の動きとは少し異なる映像を見せることで空間知覚を操作する「リダイレクテッド・ウォーキング」*2によって、「クロスモーダル知覚」を活かしたVR空間での歩行体験を実現しました。
- 本システムは、東京大学の葛岡・雨宮・鳴海研究室(鳴海准教授および松本助教)による監修を受けています。
*2 リダイレクテッド・ウォーキング : システム利用者の現実での移動量と、VR空間内での移動量の間に、気付かれない範囲でズレをつくり出すことで無意識に歩行に影響を与える技術。狭い実空間でも、広いVR空間を歩行しているような感覚を提示できます。また、VR空間にリアルな歩行を取り入れることで、利用者の“VR酔い”を軽減するとともに、直観的な移動が可能となるため、空間の把握がより正確になる効果があります。
■参考
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