2022年10月6日
高いバリア性と遮光性を有するアルミ蒸着フィルムを開発
アルミ箔からの置き換えで、サプライチェーンにおけるCO2排出量を16%削減
大日本印刷株式会社(本社:東京 代表取締役社長:北島義斉 以下:DNP)は、酸素や水蒸気に対する高いバリア性と、高い遮光性を有するハイバリアアルミ蒸着フィルムを開発しました。
医薬品・食品等のパッケージを中心に、内容物の品質保持のために使用してきたアルミ箔の代替え品として普及に努めることで、CO₂排出量が多いアルミ箔製造時の環境負荷の低減などにつなげていきます。
ハイバリアアルミ蒸着フィルム開発の背景
特に粉末タイプの医薬品や食品等に使用するパッケージは、酸素や水蒸気を遮断する高いバリア性と高い遮光性が要求されるため、従来は主にアルミ箔を使用していました。アルミ箔は、製造時のCO₂排出量が多く環境への負荷が大きいことに加え、昨今の工業材用途の需要拡大などによってアルミ素材の供給に課題がありました。
こうした課題の解決に向けて、DNPは今回、ハイバリアアルミ蒸着フィルムを開発しました。アルミ箔を使わず、アルミの層をフィルムに蒸着させることによってアルミ使用量を減らし、環境負荷の低減と顧客企業への安定供給につなげていきます。
ハイバリアアルミ蒸着フィルムの特長
- 本製品は、「DNP透明蒸着フィルム IB-FILM®」の開発・提供で培った技術・ノウハウを応用して、酸素や水蒸気のバリア性と遮光性を大幅に向上させたアルミ蒸着フィルムです。当社の検証の結果、一般的なアルミ蒸着フィルムと比べて、酸素・水蒸気のバリア性、遮光性ともに、10倍程度の性能を有していることが確認できています。
- 従来アルミ箔を使用していた各種製品(粉末調味料・フリーズドライ製品・医薬品・サプリメント等)のパッケージに、アルミ箔の代替え品として使用できます。
- アルミ箔から本製品への置き換えによって、原材料調達時と製造時を合わせたサプライチェーンでCO₂排出量を約16%削減させることができます(当社算出)。また、アルミ素材の供給量減少の懸念に対し、顧客企業への安定供給につなげていきます。
DNPの環境配慮についての取り組みと今後の展開
DNPは常に、事業活動と地球環境の共生を考え、環境問題への対応を重要な経営課題のひとつに位置付けて、人々の期待に応える新しい価値の創出に取り組んでいます。人々の暮らしに身近なパッケージについては、「CO₂の削減」「資源の循環」「自然環境の保全」という3つの価値の提供を通じて、循環型社会の実現および環境負荷の低減につなげるため、「DNP環境配慮パッケージング GREEN PACKAGING®」*1を展開しています。
今後も、DNP独自の材料加工技術である高度なコンバーティング技術を生かして、バリア性や耐熱性、強度などの機能を高めた製品ラインアップを充実させるなど、プラスチック使用量やCO₂排出量の削減に向けて、さらなる環境配慮製品・サービスの開発を進めていきます。
なおDNPは、2022年10月12日(水)~14日(金)に東京ビッグサイトで開催される「TOKYO PACK 2022(2022東京国際包装展)」に出展し、本製品を紹介します。*2
※記載されている会社名・商品名は、各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。今後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承下さい
*1 「DNP環境配慮パッケージング GREEN PACKAGING」について : https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1190186_1567.html
*2 TOKYO PACK 2022の公式サイトはこちら : https://www.tokyo-pack.jp/
DNPのTOKYO PACK 2022の出展概要はこちら : https://www.dnp.co.jp/biz/eventseminar/event/10162951_1594.html
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