あなたは原画と複製画を見分けられますか? 限りなくオリジナルに近く再現された、名画たちの複製技術ってどうなってるの?
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クリムト展、エヴァンゲリオン展といった、数々の名画展やアニメ・漫画の原画展でも販売されている、アーティストの複製原画。実はDNPの印刷技術だったこと、ご存知ですか?原画ならではの質感や、アーティストの独特な筆致や色調の濃淡まで、作品をオリジナルと見分けがつかないほど完璧に再現することのできる印刷技術「DNP高精彩出力技術プリモアート(以下、プリモアート)」。美しく目に焼き付く芸術を再現するための技術には、特別なインクやベテランの職人の技に秘密があります。
目次
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登場人物
活じい…金属活字じいさん。活字としてのキャリアは143年。長い経験で培われてきたDNPグループに関する豊富な知識で、いろいろなことを教えてくれる生き字引的な存在。
トンボちゃん…印刷物の見当合わせ※トンボから生まれたキャラクター。きっちりした性格で、曲がったことが大嫌い。細かな気遣いで活じいをサポートします。
- ※【印刷用語:見当合わせ】見当とは、多色印刷において各色版の重ね合せる際の位置精度のこと。版面にトンボといわれるレジスターマークを入れて、見当を合わせるようにしている。
原画を再現!プリモアートの秘密 その1/幅広い色合いをカバーする10色のインク
プリモアートの特徴といえば、なんといっても豊かな色表現。まずは、下にあるデジタルで作成したイラストを見てください。
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左が通常の印刷物、右がプリモアートの複製画です。比べてみれば、色合いの違いは一目瞭然でしょう。通常の印刷物は、シアン(青)、マゼンダ(赤)、イエロー(黄)、ブラック(黒)という4色のインキを混ぜ合わせて色をつくっているため、表現できる色の幅に限度があります。そのため、微妙な色合いが再現できず、こんなにも色が変わってしまいます。
それに対し、プリモアートでは10種類のインクを使うことで、より幅広い色域をカバーしているので、細かな彩度や色の濃淡など、原本同様に再現することができます。
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原画を再現!プリモアートの秘密 その2/アーティストの細かな筆使いを再現する、1億画素のカメラと職人の技術
もう1つ、プリモアートの大きな特徴は、アーティスト独自の微細な線やかすれなどを再現できることです。下は明治から昭和にかけての芸術家、北大路魯山人の絵画の複製画です。
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ぼんやりとした影の部分や、器を描いた線の濃淡など、繊細な部分まで再現。作者の筆使いや呼吸まで伝わってきます。
これを実現しているのが、通常は2,000〜3,000万画素で高解像度とされるなかで、なんと1億画素(!)という超高解像度を実現した特殊なカメラ。このカメラを使い、光源の位置やカメラの角度を変えながら複数枚撮影し、複製データを作成します。
さらに、長年印刷現場で色調調整を行ってきた専門の職人がコンピューター上で色を補正。原画の微妙な色調を忠実に再現しています。
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プリモアートは、有名絵画や、企業の持つ歴史的価値のある資料などにも使われており、多くの人がより気軽に鑑賞できます。また、どうしても避けられない経年による劣化があっても、精緻なデータを取ることで、美しい状態の保存にも役立っているのです。
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どうじゃ、トンボちゃんもプリモアートの複製画がほしくなってきたじゃろう。
すごいわね!最新のテクノロジーとベテラン職人の技術が融合して、現代の人々に芸術を伝えていっているのね!
そうじゃ!今度美術館や、アニメの原画展に行ったら、プリモアートによる複製画があるか聞いてみるとよいかもしれんな。
DNP高精彩出力技術 プリモアートについてはこちらをご覧ください。
https://www.dnp.co.jp/biz/solution/products/detail/1193231_1567.html
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