薄型化・軽量化に貢献「ペットボトル用無菌充填システム」が選ばれる理由
- X(旧Twitter)にポスト(別ウインドウで開く)
- メール
- URLをコピー
- 印刷
DNPのペットボトル用無菌充填システムは、その高い生産効率と環境性能が評価され、国内外の多くの飲料工場で採用されています。特に、国内で販売されているペットボトル飲料では、約3分の1(2017年12月時点)がこのシステムで製造されています。
目次
- 国内ペットボトル飲料の約3分の1がDNPの無菌充填システムで製造されている
- 常温での製造によりプラスチック材料を削減
- 高い生産効率と環境性能を実現
- 未来のペットボトルへの挑戦! 新たな機能で活用の場を広げる
国内外でペットボトル飲料を支える無菌充填システム
私たちDNPが無菌充填技術に着目したのは1972年。そして1976年にはその技術を用いた製品第1号となるコーヒークリームの小分けパック(無菌充填ポーションミルク)を開発しました。
その後、さまざまな容器の無菌充填システムの開発と実用化に取り組み、1997年には、ペットボトルの形に膨らませる前の、小さい試験管のような“プリフォーム”を飲料工場に納入し、ボトルの形にして無菌充填する“インライン成形方式”を国内で初めて実用化しました。
無菌充填されたペットボトル飲料は、2000年頃の緑茶飲料のヒットなどがきっかけとなって普及していきました。さらに2008年にはプリフォームを金型内で膨らませるブロー成形機と無菌充填機を直結したシステムを開発し、飲料製造の高速化と省スペース化を実現。現在も生活者に安全・安心でおいしい飲料を提供するメーカーの要求にきめ細かく応え、採用実績を伸ばしています。
常温での製造によりプラスチック材料を削減
主に飲み口が白い、ホットパック(熱間充填)用の耐熱ペットボトルは、飲料を高温の状態でボトルに充填して滅菌を行うため、熱で変形しないように比較的重く厚くなっています。
一方、無菌充填システムは、事前に減菌された飲料を常温で充填するため、ボトルの耐熱性等の機能を高くする必要がありません。そのため、耐熱ペットボトルよりも薄く軽くすることが可能で、飲み口と一体となった透明なプリフォームを使用でき、プラスチック原料の削減にもつながっています。
高い生産効率と環境性能を実現
ペットボトル用無菌充填システムに使うプリフォームは、小形の試験管のような形をしています(500mlボトル用で全長約85mm)。膨らませない状態で飲料工場に供給することで、輸送の回数とコストを大幅に軽減、トラックの燃料やCO2排出量の削減にもつながります。
飲料工場ではブロー成形と無菌充填を直結した一連の流れで、ワンストップの製造を行っており、高い生産効率と環境性能を実現しています。
DNPの無菌充填システムによるペットボトルの製造と飲料充填の工程
未来の飲料パッケージの可能性を広げる挑戦
私たちは従来のビンや缶に代わる新しいペットボトルの開発に挑戦しています。例えば、プリフォームに外層フィルムを装着して一体成形する「機能性フィルム複合型PETボトル Complex Bottle」。
国内では、PETボトルリサイクル推進協議会のガイドラインによって、ペットボトル本体への着色が認められていませんが、このComplex Bottleは、外装フィルムを剥がすだけで透明なペットボトルになるため、リサイクルが可能です。
また、透明なままでは遮光性や酸素バリア性が低いため、内容物が変質しやすい酒類などへの利用が難しかったペットボトルに対して、外装フィルムによってこうした機能を付与できます。
私たちは無菌充填システムやComplex Bottleなどの提供を通じて、飲料パッケージの可能性を広げるとともに、生活者の健康志向や高品質志向といったニーズや課題を先取りしながら“食の安全·安心”を届けていきます。
この記事に関連する事業拠点
株式会社DNPテクノパック
ペットボトルの元となるプリフォームは、グループ会社の株式会社DNPテクノパックが製造しています。同社はプリフォームのほか、各種食品·飲料、生活用品関連のプラスチック容器などを手掛けています。
株式会社アセプティック・システム
ペットボトルの無菌充填機は、グループ会社の株式会社アセプティック・システムが、開発・販売・メンテナンスをおこなっています。 同社は、殺菌基礎開発から、設備の導入計画、設置工事、稼動テスト、アフターフォロー まで、トータルで手がけています。
*記載された情報は公開日現在のものです。あらかじめご了承下さい。
- X(旧Twitter)にポスト(別ウインドウで開く)
- Linkdin
- メール
- URLをコピー
- 印刷