サイバーナレッジアカデミー セキュリティ技術顧問の名和利男様に、不定期でコラムを寄稿いただきます。
新型コロナウイルス感染症の影響が長引く中で、在宅勤務等のテレワークの導入が進み、業務環境に大きな変化をもたらしている。国によるさまざまな施策推進、スマートフォンやクラウドコンピューティングなどのテクノロジーの進歩、出勤機会が減ることでオフィス関連費用のコスト削減進展等、さまざまな理由により今後もこの傾向は継続し、テレワークとオフィスワークが混在した「ハイブリッドワーク」の環境が増加すると考えられる。
一方、テレワークに起因したセキュリティインシデント発生も増加している。インシデント対応の際に必要となる「発生箇所の特定」、「影響の評価」、「根本原因の追求」などは、デジタル・フォレンジックの技術や手法を利用して調査を行うことになるが、ハイブリッドワークの環境では、これらの調査の難易度が格段に上がる。
そこで、本コラムでは、このようなハイブリッド環境におけるデジタル・フォレンジックのあり方について考察する。…