【Power Anniversary®セミナーレポート】
再生の20年で築き上げてきた　りそなのDNA　社史を通じて、未来をプラスに。

りそなホールディングス様は2003年に公的資金注入による再生のスタートを切り、2015年に完済し再生を果たしました。そして20年の節目である2023年に、再生から次のステージに向かうにあたり、経営理念やブランドの原点と正面から向き合い、社史の制作に取り組まれました。テキストサマリーでは、セミナー全編から「社史全体のコンセプト～編纂体制」「Web版社史」「動画」について抜粋してご紹介します。（セミナー全編ご視聴はこちら）

2003年当時在籍していた従業員がグループ全体の3割を切るようになった状況をふまえ、以下のコンセプトを設定しました。

「感謝を社会に向けて発信」「変革のDNAを次世代に継承」
歴史の背景や再生の歩みを整理することで、再生の史実、そして支えていただいた感謝を社会に伝えるとともに、ブランドや企業文化の原点を再確認し、変革のDNAを次の世代の従業員に継承していくこと。

「インナーブランディングに資する読まれる社史をめざす」
よりわかりやすく共感をもって理解してもらうため、書籍版社史は手に取りやすいソフトカバーにするとともに、Webサイトや動画も並行して制作し、多くの方に読まれる社史を意識すること。

グループ全体の社史であるため、りそなホールディングスの広報・経営企画部門に事務局を置き、ホールディングスの社長を編纂委員長、グループ4銀行の経営企画部門の部長を編纂委員とするグループ横断の社史編纂委員会を設置し、4名の事務局スタッフで編纂に取り組みました。

社史発刊まで約2年間のプロジェクトとして、書籍版社史、Web版社史、動画、従業員向けグループ報、そして社内向け企画等を並行して展開していきました。

Webサイトは社内外問わず幅広く見ていただける媒体であることや、社会のデジタル化やサステナビリティへの対応に積極的に取り組んでいることを発信していく狙いも含めて、以下のコンセプト・構成を設定しました。

「魅せる社史」
情報満足度とユーザビリティの双方が高いものにするため、書籍版社史を単にデジタル化してWebサイトに掲載するのではなく、Web版社史としてオリジナルのコンテンツを制作し、情報を整理してよりわかりやすく伝えること。

「構成の工夫」
ユーザーが見たいと思った情報を見つけやすいよう見せ方やWebサイト構造を工夫。3階層のシンプルな構成にして、Webサイト内で迷わないようにするとともに、20年の歩みやりそなの原点など伝えたいポイントでは動画を掲載し、よりわかりやすく閲覧者に共感をもって理解してもらえるような仕掛けを設定すること。

約1年3カ月で書籍版社史と並行して制作しました。前半時期は、Webサイト構成やビジュアルデザインを決定し、書籍版社史の制作と並行しながら写真などの素材収集を進め、最後の約半年で原稿をまとめ、Web版社史を完成させていきました。

「情報満足度とユーザビリティの双方が高いWeb版社史をめざす」
スマートフォンで見る人も多いことを想定し、情報を絞り込んだWeb版社史専用の原稿を作成し、読みごたえを残しつつ、簡潔に理解できるような情報提供に努めました。

「ユーザビリティ向上の観点で社内の知見をフル活用」
多くのお客様のご意見と向き合いながら開発を進めている社内のアプリ開発部門の知見を活用して、操作性や画面の見え方を作り込みました。

「Webの特性を生かしたコンテンツを多く盛り込む」
りそなのDNAに関わる取り組みの紹介ページでは、イラストや図でわかりやすく伝えるインフォグラフィックスを採用し、特に若い世代にも親しみやすい構成としました。

動画は合計3本を以下の目的で制作しました。

①20年史ダイジェスト動画（約5分）
20年の歩みの概況と、これまで多くの方々に支えていただいた感謝を発信していくこと。

②りそなの原点動画（約10分）
りそなの企業文化が形成された原点を社内外に紹介していくこと。

③社内向け研修用動画（約40分）
公的資金注入という繰り返してはいけない教訓と、忘れてはいけない変革のDNAを従業員に強く伝えること。

約1年6カ月で書籍版社史・Web版社史と並行して制作しました。前半の約7カ月でコンセプト～演出方法～シナリオの大枠の決定と過去映像の収集を進め、後半の約8カ月で現在の映像の撮影を追加して、3本の動画を順番に制作していきました。

「過去と現在、未来をつなぐことを意識」
次世代にりそなのDNAを理解し共感してもらうことで継承を図っていくために、20年前の出来事を単に過去の話として終わらせずに、現在にどのようにつながっているかを示す構成としました。

コーポレートサイトのアクセス状況で、全体の4位のアクセス数（公開3カ月経過時点）となり、多くの方々に見ていただけました。一方で、配布部数に限りがある書籍版社史に比べて幅広く見ていただけるというWebの特性をふまえれば、引き続き周知や導線には工夫を加えて、さらに閲覧数を伸ばしていきたいと考えています。

Web版社史に掲載する以外にも、営業店や本部など多くの場所で活用してもらい、想定以上に多くの方々に見ていただく機会が設けられました。グループ銀行の営業店の店頭や株主総会会場で放映したほか、各営業店での周年行事やお客様交流会の会場映像としても使用でき、ブランド発信につながっていきました。

DNPでは以下の3点で、りそなホールディングス様のご支援をさせていただきました。

Power Anniversaryは、DNP大日本印刷の登録商標です。