株式会社バリュープラスさま

選べる楽しさと紙メディアの質感に、大きな手応えを感じています。

自分の好きなヒーローやキャラクターだけを集めた、自分だけのフォトブック。そんなファンの夢を体現するのが、Imaging Mall®を導入された株式会社バリュープラスさまが運営するECサイト「ピープロアーカイブストア」です。同サイトでは、映像製作会社ピー・プロダクションが1970年代に生み出した特撮ヒーローのジークレー額装などコレクション性の高い商品がラインナップされています。
高い資料性を持ちながら日の目を見る機会に恵まれずにいた写真のなかから、ファンが吟味して厳選し、印刷・製本される、世界にたったひとつのフォトブック。Imaging Mallとの出合いから実現したファン待望のサービスについて、企画運営に携わるバリュープラス事業開発担当の飛山さまに伺いました。
(本記事は2024年5月に取材した内容をもとに構成しています。記事内のデータや組織名、役職などは当時のものです。)

導入企業さま プロフィール

Q.Imaging Mall導入のきっかけは?

ピー・プロダクション(以下、ピープロ)という、1960〜70年代に数多くの特撮ヒーロー番組を製作してきた会社があります。ピープロが製作した『快傑ライオン丸』『風雲ライオン丸』『鉄人タイガーセブン』『電人ザボーガー』という4作品のアーカイブから厳選した高精細フォトを、ジークレー印刷による額装写真やマグネット、アクリルスタンドなどの形で往年のファンの皆様にお届けしています。
使用している写真は、1950〜80年代にかけて刊行されていた秋田書店の雑誌『冒険王』掲載用に撮影されていたものです。近年、当時のフィルムが良好な保存状態で大量に発見されまして、まずは劣化の恐れがないデジタルデータに変換して保存しようという話になりました。
しかし、膨大な数のフィルムを高精細スキャンし、さらに1点ごとに細かく補正作業するとなると、それなりの予算がかかります。そこでクラウドファンディングでファンの皆様から支援を募り、最終的に2000点近い写真をデジタル化することができました。
このなかから選り抜かれた写真を用いて、2024年4月に弊社でECサイト「ピープロアーカイブストア」を立ち上げ、各種グッズをリリースしました。当時、「デジタル化された写真をたくさん見たい!」という声を多くいただきましたが、弊社は本格的な写真集を制作できるような出版社ではないので、何か良い方法はないかなと考えていました。そんなとき、とある展示会で巡り合ったのがImaging Mallです。「これしかない!」というのが第一印象でした。

Q.Imaging Mallを導入した手応えはありましたか?

販売商品イメージ

クラウドファンディングの話に戻ってしまいますが、支援者のひとりに、声優の関智一さんがいらっしゃいました。ピープロ作品の熱心なファンのひとりとして支援してくださったのです。また、支援者のみなさんから「紙メディアとして手元で保管したい」という熱いメッセージを寄せていただくケースも多かったです。
そうした反響を受けて始まった「ピープロアーカイブストア」ですが、Imaging Mallの導入効果という意味では、成果物以前の“プロセス”まで楽しめる点が大きいと感じています。
今回、Imaging Mallが提供しているサービスは、画像をA2サイズで出力されたポスターとして購入する、もしくはサーバー上にアップロードされた画像を選んでフォトブックにするというものです。そこでポイントなのが、写真集を作る際、合計約300点もの写真を閲覧し、そのなかから自分の好きなものをピックアップして高精細印刷されたフォトブックを作れること。つまり、選んだり、並び替えたり、配置したりといった過程から最終的な成果物に至るまで、そのプロセスすべてがファンの皆さんに喜んでいただける商品なのです。実際、受注開始からわずか1カ月ほどで大きな反響が集まり、このサービスがどれだけ待ち望まれていたものだったのかを痛感しています。

Q.高精細なデジタルデータを紙というアナログ媒体に落とし込む理由は?

クラウドファンディングが終了したとき、支援してくださった皆さんに「画像をどんな形で活用してほしいですか?」というアンケートをとらせていただきました。考えうる選択肢として、各種印刷物はもちろん、デジタルアートやNFTなども選択肢に入れましたが、デジタル系の企画には1票も入らず、印刷物に集中したのです。また、「可能な限り大きく印刷してほしい」という声も多く寄せられました。
支援していただいた方々が幼い頃に『ライオン丸』や『電人ザボーガー』を観て胸を躍らせた当時、TV番組を録画する技術は一般的ではありませんでした。一度放送されたあとは、写真が掲載された雑誌を繰り返し繰り返し眺めるしかなかったでしょう。つまり、ファンの皆さんにとっての作品の記憶は、雑誌のなかにあったのです。その意味で、デジタルメディアではなく印刷物だからこそ、「手に入れたい」という気持ちが沸き上がってくるのだと感じました。
また、画像のレタッチをお願いした方が「当時の雑誌や図鑑でこう見えていただろう」という色調を再現できるように徹底的な調整をしてくださったことも大きかった気がします。サンプルを確認した関係者からも、「電人ザボーガーの赤の発色がいい!」とご好評いただきました。
そうして得られたアーカイブは、デジタルアートでも電子書籍でもNFTでもなく、DNPさんの高品質印刷技術が生かせるImaging Mallでお届けするというのが、ファンのみなさんにとっての最適解だったのです。

Q.今後どのように活用していきたいですか?

販売商品イメージ

さきほどご紹介した関智一さんには、クラウドファンディングの段階からX(旧Twitter)でリポストしていただき、雑誌の取材でもアピールしていただくなど、応援隊長という立場でいろいろとご協力いただきました。さらにImaging Mallでは「関智一セレクション」として関さんに選んでいただいたフォトブックも商品としてラインナップしています。ほかの著名人にセレクトしていただいたフォトブックも企画化できるかもしれません。
そしてもうひとつ。当初は、デジタル化されたデータをふたたびアナログな紙媒体に還元することを想定していましたが、Imaging Mall経由で発信されるフォトブックやポスターは、紙に印刷されたときに最も魅力を発揮する商品であり、実際に手に取っていただくことが重要なのです。これはデジタル画像でしか商品を見せられないECサイトを運営する側としてはジレンマなのですが、イベント会場の物販コーナーなどに積極的に商品を展示するなど、プロモーションの幅を広げていきたいと考えています。
ちなみに、クラウドファンディングのリターンの一つに、写真のリストアップ作業に参加できるというコースを提供させていただきました。この時に支援者の皆さんと一緒に作ったキーワードをもとに、ヒーローや敵キャラクターの名前で画像を抽出することができるようになっています。ユニークなテーマでピックアップし、フォトブックを作ることもできますから、さまざまな視点で大喜利に似た楽しみ方もできるかもしれません。
今回のImaging Mallでは、2000点近いアーカイブのうち約300点しか公開できませんでしたから、まだまだ皆さんにご紹介したい写真が山ほどあります。初回は7月31日で受注を締め切ることになっていますが、いずれ第2弾、第3弾の可能性も積極的に探っていきたいです。

この事例で導入した製品について

DNPフォトグッズ販売プラットフォーム Imaging Mall

コンテンツホルダーが所有する画像をアップロードするだけで、簡単にフォトグッズのオンライン販売が始められる法人向けクラウド型画像販売ソリューションです。ユーザーから注文を受けた商品は、決済、製造、配送、カスタマーサービスまで、DNPグループがワンストップで対応します!

製品・サービスの販売元

※Imaging Mallは、DNP大日本印刷の登録商標です。

※本製品に関する資料請求・お問合わせは、下記ボタンをクリックし、必要フォームを入力の上ご連絡ください。

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