自社事例(京あそび)

和菓子作り体験付き 豊臣秀吉を祀る豊国神社の社宝を親しむ

戦国一の出世頭といわれる豊臣秀吉を祀る豊国神社で、国宝唐門をはじめとした秀吉ゆかりの社宝の数々とともに、秀吉の七回忌の臨時祭礼を描いた重要文化財「豊国祭礼図屏風」の高精細複製「伝匠美®」を間近に解説付きで鑑賞し、豊国神社御用達 京菓子司 甘春堂での秀吉がテーマの和菓子作り体験をするはじめから終わりまで秀吉づくしの歴史文化プログラムを豊国神社にて開催しました。

プログラム内容

国宝「唐門」

<開催日時>2018年9月24日(月・祝)

<プログラム内容>
・拝殿での特別参拝
・国宝唐門・宝物館を解説付きで鑑賞
・「豊国祭礼図屏風」(伝匠美®)の解説付き鑑賞
・甘春堂にて和菓子作り体験

拝殿での正式参拝

心配されていた雨も降ることなく、豊臣秀吉の魅力を存分に楽しんでいただける歴史文化プログラムを豊国神社にて開催しました。
書院での挨拶の後、拝殿での参拝からプログラムが始まり、普段なかなか体験することのない「正式参拝」の儀式で、少しの緊張感と共に皆さん雰囲気を楽しんでおられました。玉串奉奠の儀式に選ばれた代表者1名とともに、二礼・二拍手・一礼で締めくくり、その後お1人ずつ御神酒が振る舞われました。
豊臣秀吉と北政所ねねを祀る神社の成り立ち・歴史等を解説いただいた後、普段は通ることができない名工・左甚五郎作の鯉や鶴などの見ごとな彫刻が施された国宝「唐門」をくぐり、「唐門をくぐると出世できる」という謂れに皆さん喜ばれていた様子です。

宝物館
神社の方の案内による宝物館の見学

大正時代に建てられた宝物館には、当時の気泡が入ったガラスや木製展示ケースがそのまま残されており大変珍しいものでした。数々の社宝の中には、重要文化財の豊国祭礼図屏風や鉄燈籠、秀吉の子飼・加藤嘉明が作った入れ物に納められた秀吉の歯、北政所ねねが書いたとされる手紙などがあり、訪れる人を魅了します。

京都国立博物館特任研究員 山本先生による解説

書院に戻ってからは豊国祭礼図屏風(伝匠美®)の鑑賞が行われ、京都国立博物館の特任研究員である山本英男先生による解説が行われました。豊臣秀吉の七回忌がいかに盛大に行われたか、屏風に描かれた人物の様子について詳しく解説を聞くことで、当時の生活を深く学ぶことができました。参加者は真剣な眼差しで屏風を見つめ、描かれた当時に想いを馳せていました。

甘春堂での和菓子作り体験

最後は、豊国神社の門前に位置する甘春堂に移動し、秀吉にちなんだ「千成(せんなり)」と季節に合わせた「野菊」の和菓子作りを体験していただきました。職人さんに親切に教えていただき、慣れない手つきで悪戦苦闘しながら形を整えて完成させました。自らで作った和菓子とお抹茶を楽しみ、豊太閤というゆずの香りのするお菓子をお土産にいただいて、今回のプログラムは全て終了となりました。


※山本 英男(やまもと ひでお)
1957年岡山県生。大阪大学文学部卒業。山口県立美術館学芸員を経て、現在、京都国立博物館 特任研究員。専門は日本中近世絵画史。著書に『雲谷等顔とその一派』(『日本の美術』323 至文堂)、『雪舟とやまと絵屏風』(『日本美術全集』13 講談社 共著)、京都国立博物館編『室町時代の狩野派』(中央公論美術出版)など。主な展覧会に「雪舟」、「狩野永徳」、「長谷川等伯」などがある。

参加者の声(アンケートより抜粋)

◎心をこめてゆっくり参拝することができうれしかったです。ご丁ねいな解説で宝物殿内を見学できてよかったです。和菓子は短時間で楽しめました。(40代女性)
◎普段入れない場所へ入れた。和菓子は意外と難しく、職人さんはすごいと思った。(長野県在住 40代男性)
◎和菓子作りを初めて体験でき、お菓子作りに興味を持ちました。豊臣秀吉も愛した菓子ということにも興味を持ち、もっと歴史を知りたくなりました。(兵庫県在住 30代男性)

豊国神社 六曲一双屏風

豊国神社 六曲一双屏風

重要文化財「豊国祭礼図屏風」は、秀吉のお抱え絵師・狩野内膳が描いた六曲一双屏風で、秀吉の七回忌に当たる1604年8月に盛大に挙行された「豊国大明神臨時祭礼」の模様を描いたものです。金箔上に直接高精細な印刷を施す特許技術により、「豊国祭礼図屏風」の特徴である全面にたなびく金雲や金地の質感を忠実に再現しました。

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