ポケットフーズ株式会社 様

テイクアウト需要の拡大に伴い独自のWeb注文システムを導入
低コスト・短期間での構築ながら、導入後3カ月でWeb注文売上内30%に到達!

宅配ピザ「ピザポケット(Pizza Pockets)」を運営するポケットフーズ株式会社では、テイクアウト需要に応える手段として一部の店舗でASPサービスによるWeb注文システムを利用していましたが、決済の仕組みが課題となっていました。そこで、すでに宅配ピザで実績を持つDNPのECサイト・通販業務支援システムCommerceLine® SP (以下、CommerceLine SP)を用いて、新たなWeb注文システムを構築しました。

今回、ポケットフーズ株式会社 代表取締役社長 安居弘晃氏にCommerceLine SPによるWeb注文システム構築の経緯と効果について詳しく伺いました。

ポケットフーズ株式会社 代表取締役社長 安居弘晃氏(中央)
大日本印刷株式会社 営業:田中(左) システム企画:水口(右)

テイクアウト需要にWeb注文システムが追いついていない

CommerceLine SP導入前の課題をお聞かせください。

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ポケットフーズ株式会社 代表取締役社長 安居弘晃氏

自社サイトのWeb注文システムにおいて、テイクアウトの受注方法に課題がありました。

宅配ピザといえば、以前は電話注文が主流でしたが、スマートフォンが普及して以降はWeb注文が大きく増加。当社も電話注文のほか、大手デリバリーサービスと今回構築したWeb注文システムを併用しており、現在はWeb注文が売り上げの40%以上を占めるまでに成長しています。

そして、数年前から注力しているのがテイクアウトの受注です。バイク離れやコスト増などさまざまな要因により、デリバリースタッフを数多く抱えることが困難という状況が散見されるようになりました。

その点、テイクアウトなら店舗でお客さまに手渡しできますから、デリバリースタッフは不要。あらかじめ電話やWebでの注文なら、お客さまをお待たせすることもありません。さらに、Web注文は電話対応の必要がないため、ピザをつくることだけに集中できます。つまり、ピザチェーンにとってWeb注文によるテイクアウトは、効率的な店舗運営に欠かせない販売チャネルのひとつと言えるわけです。

ところが、以前のWeb注文システムは自社専用に構築したものではなかったため、テイクアウトの場合の決済手段が現金のみに限定されていたり、大手デリバリーサービスと同じ販売価格・待ち時間にしなければならなかったりとメニューやサービス、販売価格、ユーザーインターフェース(UI)といった部分で独自性を出すことができませんでした。また、以前のシステムの利用料は成果報酬型で売り上げが拡大しても利益を確保しにくいという側面がありました。

もっとも大きな課題はWeb上で事前決済ができず、お支払いは店舗での受け取り時のみという点でした。Webで決済できないということは、お客さまにとっても店舗にとっても大きな手間と言わざるを得ません。混み合う時間帯であれば、店舗側はバタバタしてしまいますし、お客さまも受け取ってすぐに帰ることができません。そこで、お客さまのテイクアウト需要を幅広くカバーするため、新たなWeb注文システムの構築を検討することにしました。

新たにWeb注文システムを構築するにあたり、ベンダーの比較・検討はされましたか?

業務のお付き合いや紹介などを通じ、3社のベンダーをピックアップして比較・検討させていただきました。その3社のなかの1社がDNPでした。

実績と信頼を高く評価

CommerceLine SPを選定した理由をお聞かせください。

DNPのCommerceLine SPは、数年前から印刷物の提案をいただているなかでのご紹介でした。もちろん、CommerceLine SPを選定したのはフラットな目線で比較・検討した結果です。具体的な理由は以下の通りです。

Web注文システムの構築実績を重視

選定した3社のなかにCommerceLine SPと同じような考え方のECシステムサービスがありましたが、宅配ピザ業界特有のデリバリー・テイクアウトに合わせたWeb注文システムの構築は初めてとのこと。その点、CommerceLine SPはECサイト構築における豊富な実績に加え、宅配ピザのWeb注文システムの構築実績がありました。決済もクレジットカードのほか、AmazonPayに対応。もちろん、店舗でのオフライン決済にも対応していました。

構築期間とコストにアドバンテージ

実績があるだけに、CommerceLine SPには構築期間もコストにもアドバンテージがありました。ロードマップでは、もう1社のECシステムサービスと比べると半年も早く構築できる試算でした。コストを比較しても安価だと感じました。もちろん、それなりの大がかりなシステムをDNPと構築するわけですから、驚くほど安価ではありませんが、業界の基準と構築内容を考えると妥当と判断できるものでした。

DNPに対する高い信頼感

3社のなかのもう1社は、安価で幅広い決済システムが魅力的のベンダーでしたが海外の企業という点が懸念材料で、不安が拭えませんでした。とくにデータを保管するサーバーが海外になる可能性が高く、セキュリティの観点から不安がありました。そう考えると、日本の老舗企業でICTにも積極的に取り組んでいるDNPは、安心感、信頼感において3社のなかで抜きん出ていました。

Web注文システム構築の進捗状況を教えてください。

キックオフをしたのは、2020年11月下旬でした。カットオーバーし本格稼働し始めたのが2021年7月です。実質8カ月で構築することができました。お盆前までには稼働させたいと思っていたので、予定通りだと考えています。繁忙期となる年末12月までには、全店舗で使いこなせるようしたいと思っています。

想像を超える勢いで大手デリバリーサービスの売り上げに迫る

CommerceLine SPの導入効果についてお聞かせください。

以前のWeb注文システムと比較し、以下のような効果を感じています。

3カ月でWeb注文売上内30%に到達

前述した通り、Web注文は売り上げの40%以上を占めていますが、わずか3カ月の稼働期間ながら、CommerceLine SPで構築したWeb注文システムは、Web注文の売上全体の30%に達するほどになっており、売上に大きく貢献しています。私の想像を超える勢いで大手デリバリーサービスに迫っており、うれしい限りです。

しかも、売上の分布がスライドしたわけではなく、単純に Web注文システムからの売上分が加算されています。アバウトな定量的効果ではありますが、CommerceLine SPの導入は大成功と言えると思います。

分かりやすいインターフェース

ユーザーインターフェースは、はやり廃りもありますから一概に言えないところはありますが、離脱させないことを重視する点については当社もDNPも一致しています。スマートフォンで見た場合の分かりやすさ、操作のしやすさを絶対条件に、老若男女問わず注文できることを念頭に置きながら試行錯誤してインターフェースをつくり上げました。その結果、順番に沿っていけば注文できるシンプルなインターフェースにたどり着き、多くのお客さまからご好評いただいております。もちろん、インターフェースについてはお客さまの声を聞きながら、さらにブラッシュアップしていきたいと考えています。

CommerceLine SPユーザーインターフェイスの説明

受注業務リスク対策は協業ベンダーのサービスと連携することで担保

今回、インフォコム社のメールコマンダーも導入されていますが、その理由をお聞かせください。

大手デリバリーサービスには、店舗が受注を認識しているかどうかをモニタリングするサービスがあります。例えば、受注後5分経過しても何もアクションがない場合には、店舗に電話がかかってきて注文を承っているかを確認するという仕組みです。忙しいランチタイム、ディナータイム時だからといって受注漏れは許されませんから、大手デリバリーサービスのこうしたサービスは非常に助かっていました。

CommerceLine SP自体にそういった機能はありませんが、協業しているインフォコム社のメールコマンダーというサービスを使えば、同等の仕組みが構築可能であると早い段階からご提案をいただきました。受注漏れはお客さまにご迷惑をかけるだけでなく、当社の信頼にもかかわる重大な事案ですから、すぐにメールコマンダーの採用を決定しました。

導入されたメールコマンダーのサービス概要と連携効果についてお聞かせください。

店舗側がなにかの理由で受注対応できていない、あるいはシステム間の連携エラーで注文が店舗側に入っていないなどの場合、CommerceLine SPからエラーメールをメールコマンダーに送信します。その情報をもとにメールコマンダーは、あらかじめアラートの送信先に設定している店長もしくはフランチャイズのオーナーなどに、自動で電話やメール、ファクシミリを通じて受注漏れがあることを伝える仕組みになっています。店舗ごとにアラートの送信先を変更することができるのも便利な機能だと感じています。

特に気に入っているのはファクスが利用可能なところですね。忙しいときに電話が鳴ってもなかなか取れませんし、メールは気付かないこともあります。アナログではありますが、紙ベースのファクスなら目で見て確認できるので、受注漏れを把握しやすいと感じています。

ただ、受注漏れは本来あってはならないことで、実際、年に数回あるかないか程度の事案です。そのため、メールコマンダーを導入しても、すぐに効果は分からないと思っていましたが、導入当初は設定時間を短くし過ぎたせいか、あちこちの店舗にアラートが着信してしまいました。もちろん、すぐに設定時間は延ばしました。少し驚きましたが、仕組みとして機能することが分かったので安心した部分もあります。今は予行演習として良かったと捉えています。

安心して任せられるシステムを構築する推進力

今回のWeb注文システムの構築を通じ、DNPへの評価をお聞かせください。

誠意を持って対応いただいたことに間違いありません。キックオフからカットオーバーまでの進捗もスムーズで、さすがDNPという場面が多々ありました。何よりも有り難かったのは、Web注文システム構築に関わるベンダーを取りまとめていただいたこと。メールコマンダーのインフォコム社ほか、決済システムやPOSシステムのベンダーなどもDNPが窓口となり、DNPが主体となってWeb注文システムを構築していただきました。DNPに任せておけば安心という状況だったため、構築の最中もわれわれは本業に注力することができました。

ポケットフーズ様の今後の展開を教えてください。

当面は決済方法をどう増やしていくか検討していきます。増やすのは簡単ですが、増やせば増やすほど選択肢も増えるのが難点で、お客さまを惑わすことだけは避けなければなりません。とはいえ、実情としてWeb注文システムと実店舗とで決済方法が異なる場合もありますので、互換性は担保していく必要はあります。ネットの利便性と実店舗に負担がかからないオペレーションとの共通項を見つけて決済方法の拡充につなげられればと考えており、それをDNPと模索していくつもりです。

DNPのデジタルマーケティングに期待

最後にDNPへの期待をお願いします。

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ポケットフーズ株式会社 代表取締役社長 安居弘晃氏

印刷物による販促はもちろんですが、今回のWeb注文システム構築を機に、ネットの販促をさらに強化していきたいと考えています。幸いにもDNPは印刷物だけでなく、デジタルマーケティングにも豊富な知見があり、当社のWeb注文システムも理解しています。プロの目線から、当社に最適化したデジタルマーケティングを支援していただけるのではないかと期待しています。これからも長いお付き合いができればと思っていますので、引き続きよろしくお願いします。

ポケットフーズ株式会社様


福岡県福岡市に本社を置き、美味しさとお手頃価格にこだわる宅配ピザのフランチャイズチェーン店「ピザポケット(Pizza Pockets)」を運営。ピザ生地やチーズ、トッピングの食材は、何度も試食を重ねて厳選し納得のいくものを使用。ピザの宅配を通じ、お客さまに「笑顔と満足」をお届けできるように日々取り組んでいる。2021年現在、本社がある福岡を中心に、関東、近畿、中国、四国、九州など全国に61店舗を展開。

社名:ポケットフーズ株式会社
設立:1987年12月
本社:〒812-0016 福岡県福岡市博多区博多駅南1-3-1 日本生命博多南ビル8F
資本金:5,000万円
営業内容:フランチャイズチェーンシステムと直営レストランの経営、店舗の企画・設計ならびに施工、雑誌の出版および食料品の販売、広告宣伝の企画および制作ならびに販売、不動産の売買およびこれらの仲介・斡旋・代理ならびに管理・鑑定業務、商業統計、調査
公衆浴場(スーパー銭湯)、設備の賃貸業および上記全般の経営コンサルタント業
従業員数:35名

※2021年9月時点の内容です。

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