竹内金属箔粉工業株式会社様

品質管理へのこだわりを社内外に示す
「防錆性フィルム」の導入効果

水蒸気・酸素に対するバリア性に優れたフィルムを活用し、密封梱包することで金属製品を錆から守る「DNP防錆性フィルム」。金属箔納入時の梱包用として竹内金属箔粉工業株式会社様にご採用いただきました。
今回は営業部部長・菊地 太樹様に、導入までの経緯や導入効果などについてお話を伺いました。

(本記事は2023年4月に取材させていただいた内容をもとに構成しています。)

"竹内金属箔粉工業株式会社 営業部 菊地 太樹部長"

お話を伺った営業部 部長 菊地 太樹様

導入検討の経緯について

「当社は、大学や企業の研究所、官営の研究機関などからオーダーをいただき、ご要望に合わせて金属箔やその加工品などをお納めしています。オーダーは素材、厚さ、サイズや納品の形状などさまざまです。小回りの利く対応力をご評価いただいてまして、実験や研究試作に用いられる金属箔を小ロット短納期で納品することも少なくありません。
伝統的に装飾用として使われてきた金箔、銀箔のほか、チタンやニッケルのようなレアメタル、ステンレスやアルミニウムなど、30種類以上の金属を取り扱っています。なかでも、特に鉄や銅などは錆びやすい性質なので気を使います。箔のように薄い形状であっても、変色の原因になったりするためです。錆による納品トラブルはめったにありませんが、研究機関にもお納めしている金属箔はわずかな変質も防がなければなりません。そのため、品質管理には徹底的にこだわっています。
これまで、錆びやすい金属で「100mm×100mm 1枚」などの小ロットのシート材であれば、クラフト紙に厳重に梱包した後、乾燥剤とともに密閉性の高いポリエチレン袋に入れて納品してきました。けれども、金属箔は薄く柔らかく、繊細です。製品を受け取られたお客さまが開梱しやすい梱包方法と、品質保持の両立に課題を感じていました。」

DNPからの提案に対する検討について

「(DNPから)ご提案いただいた防錆性フィルムを検討するにあたっては社内にも慎重な意見がありました。ひとつは、コストアップになること、もうひとつは従来から続けてきた方法を変えることでした。
しかし私は、このフィルムの導入が当社の品質管理へのこだわりを社内外に示すことにつながると考えていました。DNPさんからは防錆性フィルムの性能データ、導入効果の試算データを提示いただき、また包装機メーカーを紹介いただいたので、社内でシート状の箔の梱包を手始めに試験導入をすることにしたのです。」

""

導入の決定とその効果、社内での評価について

「試験導入当初は包装機の操作に慣れなかったこともあり、現場に戸惑いもありましたが、操作に慣れるにしたがって作業効率の向上につながることがわかってきました。先ほどご説明したような、クラフト紙、乾燥剤、ポリエチレン袋による梱包は、長年続けてきた手作業でした。
これを変革することに現場ははじめ慎重でしたが、作業の効率化は当社の強みである対応力をさらに強くすることになります。またクラフト紙の使用や乾燥剤の同封がなくなったため、輸送や保管、開梱の利便性が向上しました。
今では、錆びやすい鉄や銅だけでなく、ステンレスやチタンのような錆びにくい金属箔の梱包にも用いるようになりました。現在は、コイル状の箔でも防錆性フィルムを導入すべく、準備を進めているところです。」

""

従来の梱包方法(左)と、防錆性フィルムでの梱包(右)

最後に、あらためてDNP防錆性フィルムの導入メリットについてお聞きしました。

""

「お話しした作業の効率化が最も大きな効果ですが、社内の品質への意識がより強まったことを感じています。これは企業としての競争力強化につながっていくと思います。それに、長年当たり前のように続けてきた作業方法を改革したことで、社内の業務改善に対する意識を向上させています。
材料や製品の長期保管にも活用できるため、今後のビジネス拡大の可能性についても検討していきたいと考えています。」

菊地様、貴重なお話をありがとうございました。

関連リンク

未来のあたりまえをつくる。®