株式会社NTTデータフロンティア様

ビジネスコンテストアイデア事業化支援

(株)NTTデータフロンティア(NTTDF)様は主力であるシステム開発事業に加え、新規事業開発にも取り組まれています。その取組みのひとつである社内ビジネスコンテストにおいて、アイデアは創出できたものの、具体的な価値検証やビジネス化に悩みがありました。
この問題に対して、アイデアにおけるユーザーの本質的な課題はなにか?このアイデアが提供する価値はなにか?もうかる見込みがあるのか?どのように事業化していくのか?これらの視点を盛り込んでアイデアをブラッシュアップするプロジェクトを発足し、NTTDF様と一緒に進めていきました。
(2022年4月時点の情報です)

取組み

2期にわたって、オンライン帰省をテーマにしたアイデアの事業化に向けた検討を行いました。

【第1期】
インタビューによるオンラインコミュニケーションの課題の把握、競合比較を通じてアイデアをブラッシュアップ。
さらに簡易的なプロトタイプを作成し、ターゲットユーザーや事業者にヒアリングを行い、ビジネスモデルを検討しました。

【第2期】
実際に動くプロトタイプを開発し、ターゲットにしばらく使ってもらってフィードバックを得るPoCを実施。
並行して詳細なビジネスモデル検討を行い、売り先または協業先となり得る企業にヒアリングを行いました。

成果

第1期、第2期共に検討を通じてブラッシュアップされた事業アイデアは報告書としてまとめられ、NTTDF様の社内でのプロジェクト報告会で報告されました。

実施概要

●真の課題の探索
アイデアのターゲットを明確にした上でターゲットへのインタビューを行い、「なぜリアルで帰省したいのか?」「なぜオンラインでは達成できないのか?」といった問いから家族間のオンラインコミュニケーションにおける課題を洗い出しました。課題を整理する中で、特に子どもと祖父母の間のコミュニケーションにおいて解決しなければいけない真の課題が見つかりました。

●アイデアのブラッシュアップ
見つかった真の課題を解決するアイデアになるよう追加のアイデア発想を行いました。さらに、競合手段を調査・比較して検討中のアイデアの差別化要素を明確化。アイデアの体験ストーリーの中での離脱ポイントを洗い出し、行動デザインを活用して改善策の発想も行いました。

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オンラインコミュニケーションアイデア(まごみゅー)の画面イメージ

●プロトタイプ作成&ユーザーヒアリング
アイデアのコアとなる機能のプロトタイプを作成し、ターゲットユーザーに使ってもらうことで価値を検証しました。ユーザーからのヒアリング結果をもとにアイデアの機能を見直し、改善したプロトタイプを長期間使ってもらってフィードバックを得ることで、徐々にアイデアの精度を高めていきました。

●ビジネスモデル検討
ユーザーや事業者など、アイデアを実現する上での利害関係者を洗い出し、サービスやお金の流れを可視化。どのようなビジネスモデルが成立するのか、発案し仮説を構築しました。
仮説に即し、事業を実現する上で重要な事業者へのヒアリングや、事業環境・競争優位性の調査・仮説の見直しを繰り返し検討しました。

結果

コンテストで出た有望でありそうなアイデアを、どのようにサービスとして磨きビジネス性を高めていくか。今回はNTTDF様とその過程を一緒に進めていきました。
一連のプロセスを経て、当初のアイデアに比べ、よりターゲットの抱える課題に刺さり、競合手段とも差別化できるアイデアへと進化しました。また、事業者へのヒアリングを通じビジネス面における可能性も見えてきました。
新しいオンラインコミュニケーションアイデアは、NTTDF様社内でのプロジェクト報告会の中で報告されました。

今回の取組みを通じ、参加メンバーからは、今後自分たちが取り組む上で考え方や進め方が参考になった、世に出したいと思った、などの感想をいただきました。
今後もさまざまなプロジェクトでアイデアを磨き、世に出していく支援ができればと思います。

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